ネオジャパンは5月9日、韓国のヌリビジョンが開発するスパムメール対策システム「Opt Plus(オプトプラス)」のASPサービスを日本市場において独占的に提供開始することを発表した。
自社でメールサーバを構築している企業向けに、「Opt Plus ASPサービス」の提供を行うほか、ネオジャパンの開発するウェブメールシステムである「Denbun(デンブン)」とOpt Plusとを組み合わせたサービスも用意する。同社のSaaS型サービス「Applitus(アプリタス)」上で、5月10日より提供が開始される。なお、Opt Plus ASPサービスの提供インフラには、ビットアイルが提供する「SaaSプラットフォームサービス」を利用する。
Opt Plusを開発するヌリビジョンは、韓国ソウルに本社を置くアンチスパムソリューションベンダー。韓国を中心に、欧米を含め850万の登録ユーザーを持ち、2007年2月には日本法人も設立している。
Opt Plusは、メールサーバのゲートウェイとして機能する。従来の、いわゆる「ブラックリスト」方式によるフィルタリングに加え、許可された送信元からのメールのみをリレーする「ホワイトリスト」方式を併用することにより、理論上100%のスパムメールブロックを可能にするという。
ホワイトリスト方式を採用する場合の問題は、リスト管理の負担が増大する点だが、Opt Plusでは、このホワイトリスト管理を可能な限り自動化することで、管理者の負担を軽減しているという。
最大の特徴は、「バウンシング・バック認証」と呼ばれる仕組みだ。これは、ホワイトリストに未登録の送信者に対し、Opt Plusが自動的にメールを送信し、正当な送信者であることを示すための認証作業を促すもの。ブロックされたメールは一時的にOpt Plus内に保存されており、送信者による認証が行われた段階で、メールサーバにリレーされる。
ホワイトリスト管理については、CSVを使った一括登録が可能なほか、ブロックされたメールのリストの中から、管理者もしくは受信者個人が任意の発信者のみを受信許可するといった機能も用意されている。
Opt Plus ASPの価格は、初期設定費用が8400円(50ユーザーアカウントまで)より。月次利用価格が、1ユーザーあたり420円(Applitusユーザーの場合は、1ユーザーあたり210円)。ネオジャパンのウェブメールサービス「Denbun」とOpt Plus ASPを組み合わせた「Denbun+Otp Plus ASPメールサーバ」は、100ユーザーまでの基本サービスの場合、初期構築費用が10万2900円。月額利用料金が7万3500円。
ネオジャパンでは、Opt Plus ASPの規定の機能を正しく利用しているにもかかわらず、スパムメールを受信した場合に、そのアカウントに対して発生する月額利用料金を返金するプログラムも実施する。