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ハイエンド製品からブレード市場にアプローチした日立--特集:ブレードサーバ市場を探る(2) - (page 2)

柏崎吉一

2007-05-16 08:00

 「BladeSymphonyは、従来のブレードサーバの特徴である省スペースや省ケーブル、拡張性といった特長に加えて、高性能、高機能、高信頼および、統合化、運用性という2つの価値を追求してきた。エッジ系領域ではなく、初めから当社が得意とする業務系の基幹システムなどの市場を強く意識して設計されている。BS320は、省スペース化や既存PCサーバのリプレースなどの需要が高まってきたことを受けて発売した。ただ、BS320は、BS1000の基本的な流れを組んでおり、信頼性などに対する要求にもしっかりと応えている」

 ハイエンド向けであるBS1000の用途としては、社内OAやERPシステムを含むサーバ統合の用途が5割を超え、ERPや大規模データベースなど基幹系システムでも多く採用されている。製造、流通、金融、サービスなど業種も広い。また、ハードそのものの信頼性もさることながら、予備の待機サーバを共有して可用性を確保するN+1またはN+Mコールドスタンバイや、ストレージ内にサーバ情報を保有するSANブート構成、遠隔保守サービスなどで、トータルな形で障害対応の負荷を軽減している点も導入を後押ししている。

 運用の効率化では、システム管理ソフトウェア「BladeSymphony Management Suite」による統合管理や、複数サーバへのOS、パッチの一括配信機能などが特徴だ。

BS320がシェア拡大を押し上げる

 「2005年度と2006年度を比較して、BladeSymphonyのブレード出荷台数、金額ともに2.5〜3倍に伸びた」と大黒氏。

 シェアの拡大を押し上げたのが、BS320だ。「BS320の出荷量(ブレード数)は、2006年度の下期でBS1000と同程度だった。2007年度もさらに市場の裾野が拡がることに手応えを感じている」(大黒氏)。BS320では中小規模の企業でも導入しやすいように、システム構成を4つのテンプレートから選択できる販売の仕組みも整え、簡単に見積もりができるようになっている。

 一方で、海外市場の開拓についてはどう考えているのだろうか。

 拠点を置く米国や韓国を中心にビジネスを展開しているが、こちらも熱がこもる。「オープンサーバでの進出は日立にとってブレード製品が初めて。海外ユーザーは、先端的技術の導入に積極的だ。仮想化もそのひとつといえる」と、大黒氏は話す。

 リソースのきめ細かな有効活用を、ソフトウェアではなく、ハードウェア技術を利用して実現する日立サーバ仮想化機構。そのブランド名「Virtage(バタージュ)」も、先行する海外市場で付与されたものだ。

 2004年にBS1000を発表して以来、性能向上や高信頼性に焦点をあて、主に基幹系システムへの対応を強化してきた日立。今後も「基幹系システムの分野において、性能強化やI/Oの強化、構成の柔軟性向上、省電力化にも力を入れていく」と大黒氏。また、2006年に発表した小型高集積モデルのBS320が好調なことから、「ボリュームゾーンも強化していきたい」(大黒氏)としている。

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