ロサンゼルス発―Microsoftは米国時間5月16日、「Windows Server 2008」の後継OSは、中間リリースとなり2009年に予定していることを明らかにした。
Microsoftは、Windows Server 2008の中間アップデートともいうべき「Windows Server 2008 R2」について多くを語らなかったが、64ビットバージョンのみを提供する予定だと述べた。
Windows Server担当ゼネラルマネージャーBill Laing氏は、当地で開催されている「Windows Hardware and Engineering Conference(WinHEC)」の講演で、「次の行動について検討している」と述べた。この計画は、サーバおよびツール部門のトップBob Muglia氏がこれまでに述べている、OSのメジャーバージョンリリースを4年ごと、マイナーバージョンリリースを2年ごとにするという、サーバ部門への要望に沿ったものである。
Windows Server 2008の最初のリリースは2007年後半に完成する予定で、32ビットバージョンと64ビットバージョンが提供される。Laing氏によると、32ビットバージョンが用意されるサーバ用OSはこれで最後になる予定だという。
同氏は、Microsoftは現在も、以前「Longhorn Server」と呼ばれていたWindows Server 2008の年内リリースに向けて取り組んでいると述べた。しかし、品質を優先し製品が一定の水準を満たすまでは出荷しないという、Microsoftの常套句も付け加えた。
Laing氏は講演で、コードネームで「Cougar」と呼ばれる小規模ビジネス用サーバや「Centro」というコードネームのミッドレンジサーバなど、Windows Server 2008をベースにした他の製品が2008年に発売されるという予定に変更がないことを認めた。Microsoftは、両製品のテストを2006年に開始している。
同社は先週、「Viridian」と呼ばれるサーバ仮想化ソフトウェアについて、Windows Server 2008完成後180日以内にリリースするという目標を達成するため、同仮想ソフトウェアの機能削減を発表している。
サーバ部門の明確な説明は、「Vista」の後継について言及を避けたデスクトップ用Windows部門の沈黙と対照的である。Microsoftによると、Vistaにサービスパックを用意する予定だが、内容や時期についての情報、または、今後のリリース計画については明らかにしないという。
「Windows Client」担当バイスプレジデントMike Nash氏は、5月16日の講演で現行バージョンのVistaについてのみ語り、製品の「Windows Vista」対応を進めたハードウェアメーカーの努力をたたえる一方、未対応製品のサポート作業完了に向けて取り組むよう呼びかけた。
Nash氏によると、Vistaは現在190万種類のハードウェアデバイスに対応しているが、ごく少数の対応が不完全な製品が、ハードウェアに起因するクラッシュの大部分を発生させている。そういった製品が約4000種類あり、クラッシュの80パーセントを引き起こしているのだという。同氏は「そのようなデバイスのサポートを強化するために、協力して取り組む必要がある」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ