服:(無視)サーバ用のLinuxなんですけど、代表的な「Red Hat Enterprise Linux」「MIRACLE LINUX」「SUSE LINUX Enterprise Server」「Debian GNU/Linux」あたりから選べばいいんですかね?
先輩:まずはサポートが必要かどうかがポイントだな。サポートがいらないのなら、別の選択肢もあるぞ。
服:トラブルがあった時に困るから、サポートがある方がいいですね。
先輩:それなら、ベンダーのサポートは必須だな。Debian GNU/Linuxはコミュニティによるプロジェクトでサポートは受けられないから、Red Hat Enterprise Linux(以下、RHEL)、MIRACLE LINUX、SUSE LINUX Enterprise Serverの3つに絞られるね。
赤:その3つのディストリビューション製品から選ぶ場合のポイントってありますか?
先輩:Red HatとSUSEには、最新の技術をいち早く取り入れているコミュニティ(ボランティア)ベースのプロジェクトもあるんだよ。Red HatはFedora Project、SUSEはopenSUSEと言って、そこで検証された最新のテクノロジが製品版に採用されているんだ。やっぱり技術者にとっては、最新技術を使えるっていうのは魅力的だよな。
服:俺は今、「Fedora 7」を使っているし、先輩の言っていること、よくわかります。でも、大学のときもそうでしたが、サーバを運用していく時には、サポートとか技術情報などが欲しいですね。
先輩:そうなると、世界的にも日本国内でもシェアナンバーワンのRed Hatかな。ユーザー数がダントツに多いということは、当然情報量も多いからね。Linux専門のスタッフを持つ企業がサポートしてくれるという安心感は心強いのなんのって。もちろん、俺自身も、困ったときには教えてあげられるからな。
赤:先輩に教えてもらえるなら、RHELで決まりですね。
服:ありがとうございます! RHELにして先輩の力に期待しちゃいます!
先輩:……そ、そうか、程々に頼むよ。そういえばクライアントマシンは買うんだって?だったら赤井も服部と同じ、Fedora 7にしとけよ。
服:最近のFedoraは漢字変換が抜群に良くなっているし、アプリケーションソフトの導入ツールも使いやすくなっているんだよ。赤井は、Linux初めてだけど、すぐ慣れるから大丈夫。
赤:僕に使いこなせるようになるのかな? とても心配だよ。
服:何言ってんだよ。新しいFedora 7のデスクトップの使い勝手はWindowsと比べても遜色ないし、WindowsのMicrosoft Officeにあたる「OpenOffice.org」、ブラウザなら「Firefox」、メールソフトは「Thunderbird」と、すべてがオープンソースでそろってるんだぞ。それにウェブコンテンツ作成ツールやフォトレタッチソフトまであるんだ。品質だって商用パッケージと比べて見劣りしないし、何よりWindowsで同じようなソフトそろえようとしたら、10万円以上もかかるものがすべて無料で使えるんだぞ! それからなぁ……。
赤:わ、わかった、わかった……。そこまで言うなら、Fedoraで頑張ってみるよ。
先輩:赤井君もついにLinuxデビューか。ガンバレ、期待しているぞ!