WYSIWYASナビゲーションコンソーシアムは、中部国際空港(セントレア)において、Windows Mobileデバイス対応の屋内向けナビゲーションシステムを試験導入する。マイクロソフト、WYSIWYASナビゲーションコンソーシアム、中部国際空港、日本信号の4組織が6月7日に明らかにしたもの。
このナビゲーションシステムは、WYSIWYASナビゲーションコンソーシアムが開発したもので、高齢者や障害者の空港内での移動を支援する。特定の色パターンで配置したカーペットの画像をWindows Mobile5.0搭載デバイスのカメラで読み取り、現在地を把握したうえで、目的地までの案内を音声ガイダンスやディスプレイへの矢印表示などで行う。
手持ちのデバイスで誘導することから、案内板の表示だけでは目的地にたどりつくことが困難な高齢者などにとって便利という。音声ガイダンスを利用するので、視覚障害者にも有効である。
また、タイル状のカーペットを敷設すればシステムに対応できるため、特別な工事や改修が必要なく、低コストでの導入が可能。人工衛星や携帯電話基地局などの電波を使わないことから、屋内や電波の届かない場所でも利用できる。
今回試験的に導入するシステムは、ウィルコムの「W-ZERO3シリーズ」端末上に、.NET Frameworkベースのアプリケーションとして実装した。今後は、他プラットフォームへの移植も検討する。
なお、WYSIWYASナビゲーションコンソーシアムは、直感的なナビゲーションシステムを研究/開発する産学連携コンソーシアムで、「What You See Is What You Are Suggested(見たままお進みください)」というコンセプトにもとづいて活動している。