NECは6月11日、ITシステムおよびネットワークのソフト/ハード構成を、運用中に随時拡張可能とする「マルチレイヤ仮想化技術」を発表した。
この技術は、仮想マシンによるソフトレベルの仮想化と、NECのI/O仮想化技術「ExpEther」によるハードレベルの仮想化を連携させて実現している。NECでは、「システムの拡張性や信頼性を向上し、容易な運用管理を実現するための基盤技術」と説明する。
同技術を利用すると、サービス実行中にサーバの処理能力を上回るサービス要求や障害が発生しても、サービスを止めることなくプロセッサやOSといったシステム構成を変更できる。システム再構成の際、移行元と移行先のハード構成を揃える必要がない。
NECは、「これまで、サービス需要の伸びや障害発生時の切り替えなどを予め想定した作りこみが必要だったサービス基盤のソフト/ハード構成を、サービスの運用状況に合わせてサービスを止めることなく動的に再構成できるようになる」としている。