オープンソースのWebサービスプラットフォームを手がける新興企業WSO2は米国時間6月11日、Apache Software Foundation(ASF)の統合サーバプロジェクト「Apache Synapse」に基づくオープンソースのエンタープライズサービスバス(ESB)を発表した。
「WSO2 Enterprise Service Bus(ESB)」と呼ばれるこのサーバソフトウェアの狙いは、異なるプロトコル間の解釈やXMLフォーマットの変換によって、各種アプリケーションを統合することだ。
WSO2 ESBのベースとなるApache Synapseのプロジェクトには、WSO2からも人員が参加している。
WSO2の共同設立者でテクニカルセールス担当のバイスプレジデントを務めるPaul Fremantle氏によると、WSO2 ESBではSynapseに加えてウェブベースの管理コンソール、レジストリ、リポジトリなどの機能が備えられているという。
オープンソースESB製品は、IBMのような大企業の製品をはじめ、MuleSourceの「Mule」など数種類が市場に出回っている。
WSO2は、IBMでWebサービスプロトコルに関わっていた従業員らが設立した会社だ。Fremantle氏によれば、WSO2 ESBは非常に軽量である点と、XMLを意識した設計で競合製品とは一線を画するという。
「ネットワークでXMLを多用し、分散型アプリケーションのための完全なサービス指向アーキテクチャ(SOA)へと徐々に移行を進めている企業なら、この製品はうってつけだ」とFremantle氏は言う。
WSO2は、Apacheライセンスの下で製品を提供し、それに伴うインストールやサポートなどのサービスによって売り上げを得ている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ