ユニファイドコミュニケーションがVoIPの価値をさらに高める - (page 2)

文:Deb Shinder 翻訳校正:吉井美有 2007年06月19日 08時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 優れたUCシステムの重要な機能として、ユーザーがどこにいようと、1つの電話番号にかけるだけでその居場所を探して出して電話をつなげるというものがある。FMFMというこの機能によって、設定しておいた複数の電話番号(オフィスや自宅、携帯電話など)に順番に電話がかかるようにしたり、電話をかけてきた人にメッセージを残してもらってそれを携帯電話やPDA、ノートPC、デスクトップコンピュータなどに即座に通知させることができる。また、ユーザーは時間帯(例えば定時後や週末)に応じて異なった電話番号に電話が転送されるようにすることもできる。

 ユーザーはかかってきた電話を選別し、すぐに電話にでるか、もしくはボイスメールに対応させるかを決めることもできる。また、メッセージに対するアクセスはPOP(Post Office Protocol)やIMAP(Internet Message Access Protocol)、HTTP(すなわちウェブベースのメール)を使用する電子メールアカウントから行うことが可能だ。

 管理面からみると、これらのさまざまな通信タイプすべてに対するレポジトリはメッセージングサーバとなり、通常の場合、ユーザーの識別と認証にはLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)ベースのディレクトリサービスが用いられることになる。

UCに対するベンダーサポート

 Cisco Systemsのような大手機器ベンダーや、MicrosoftのようなソフトウェアベンダーがUC分野に進出している。例えば、CiscoのUCソフトウェアは同社の「Unified Open Network Exchange(uOne)」だ。もちろん、この他にも多くのベンダーがUCソリューションを、特に大企業向けに提供している。

 予想されている方もいると思うが、Microsoftは同社のExchange電子メールサーバソフトウェアである「Office Communications Server 2007(OCS 2007)」(Live Communications Serverの後継)やOffice Communicatorクライアントソフトウェア、Microsoft Office 2007アプリケーション、Outlook電子メールクライアントに基づいたUCソリューションを提供している。

 OCS 2007は音声やビデオ、インスタントメッセージング、データ通信をOfficeに統合するとともに、VoIPやスマートフォンをサポートしている。パノラマ式のビデオカメラとマイクを組み込んだ機器にオンライン会議開催用のソフトウェアをセットにした「Microsoft RoundTable」を用いることでビデオ会議を行える。

 モバイル機器ユーザーは、デスクトップ版のOffice Communicatorと似たインターフェースを提供している「Office Communicator Mobile」を用いることができる。また、公共のコンピュータや、クライアントソフトウェアのインストールされていない機器を用いて仕事をする必要のある場合、「Office Communicator Web Access」を用いることができる。ここでも、Webインターフェースの外観と機能はOffice Communicator 2007とよく似たものとなっている。

まとめ

 VoIPの導入が広まりつつあることで、企業にとってはユニファイドコミュニケーションの実現が容易になってきている。また、企業においてUCの必要性の認識が高くなってきたことがビジネス世界におけるVoIPの導入を後押ししている。これら2つのテクノロジは互いに補完し合う関係にあり、互いに必要不可欠というわけではないものの、一方のみよりも双方を利用する方が高い効果を得られると言える。

 VoIPとUCの組み合わせは、大企業の通信を管理するうえでの標準として急速に採用が広がっている。インターネットアクセスやウェブといった他のテクノロジのように、VoIPとUCはやがてビジネスの世界における標準となるだろう。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SpecialPR

連載

CIO
教育IT“本格始動”
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft Inspire
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]