シマンテックは6月25日、同社のデータ保護ソリューション「Veritas NetBackup」の最新製品として、データの重複を排除するソフトウェア「Veritas NetBackup PureDisk」を日本市場に向けて発表した。
シマンテック 製品統括本部 執行役員 統括本部長の足立修氏は、「ストレージは1年ごとに60%ずつ増加しているが、典型的なストレージの利用率は27%程度しかない。しかも、同じデータがさまざまな場所に格納されており、重複データは50倍から500倍ともいわれている。ストレージを増やすにも、スペースや消費電力などの課題も出てきている」と、NetBackup PureDiskを提供する背景について語る。
PureDiskは、グローバルレベルでのデータ重複排除エンジンを備えているほか、ネットワーク帯域を効率よく利用した多サイト間でのレプリケーションが可能となっている。また、ディスク上および転送中のデータ両方に暗号化を適用したことに加え、ファイルを複数セグメントに分割して処理するなどして、セキュリティを強化した。管理はウェブ上から行うことができ、リモートオフィスでのバックアッププロセスも自動的に管理できる。
シマンテック マーケティング プロダクトマーケティング部 リージョナルプロダクトマーケティングマネージャーの浅野百絵果氏は、PureDiskのコスト面でのメリットについて、「WAN経由で中央のサイトにバックアップするデータ量が50分の1から500分の1まで減少できるため、ネットワークの帯域幅が削減できる。また、ストレージの容量は10分の1から50分の1に集約できる。さらに、リモートサイトにテープは不要で、テープメディアの手作業の処理がなくなるため、管理コストが4分の1程度になる」と話す。すでに導入が進んでいる米国では、インディアナ州のIT部門が平均99.74%の重複データを排除し、PureDiskの費用を2カ月で回収したとしている。
PureDiskの対象ユーザーとして足立氏は、「国内外に多くの拠点を持つ製造業や金融業、また、バックアップ業務やディザスタリカバリサービスを提供するデータセンターなど」としている。
PureDiskは、8月上旬より国内のパートナー企業を通じて提供開始する。参考ライセンス価格は135万からとなっている。