編集部からのお知らせ
解説集:台頭するロボット市場のいま
解説集:データ活用で考えるデータの選び方

ウェブセキュリティ最前線--「パラノイド」:それはヤフーのセキュリティチーム

文:Joris Evers(CNET News.com) 翻訳校正:大熊あつ子、高森郁哉

2007-07-23 02:49

 Arturo Bejar氏は8年前、Yahooのセキュリティチームにぴったりの名前を思いついた。「Paranoid」(病的なまでの心配性)だ。

 「Chief Paranoid Yahoo」の肩書きを持つBejar氏は、自身が指揮する部署の愛称として、堅苦しくなく、セキュリティの役割を身近に感じられる名前を付けたかったのだ。

 「われわれは、セキュリティをもっと気楽にとらえてもらえるよう取り組んでいる。セキュリティはたしかに重要だが、深刻になりすぎないほうが導入が進む、というのが私の考え方だ」とBejar氏は話す。

 型破りのネーミングは、かつてドットコム反体制文化の象徴とされたYahooに何ともふさわしい。同社の共同創業者は、今なお「Chief Yahoo」の肩書きを持つ。形式ばらないこと、または少なくとも形式ばらない印象を与えることが、Yahooにとっては特に重要になる。というのも、Yahooが目指すのは、デジタル時代のセキュリティ標準策定の最前線にいる企業の中で、消費者にとって最も親しみやすい企業になることだからだ。

 検索エンジンのGoogleや、オペレーティングシステム(OS)のMicrosoftなど、自社の根幹となる技術で不動の地位を築いたライバルたちと違い、Yahooは長年にわたり、自らをメディア企業と位置づけてきた。しかし、誤解してはならない。セキュリティ部門にカジュアルな名称を付けたとはいえ、セキュリティの問題に取り組むYahooの姿勢は真剣そのものだ。そのことは、「Paranoid」という用語の本来の意味を考えればよくわかるだろう。

 Yahooの社内にはいたるところにParanoidが存在する。Google、Microsoftに次いで3番目に訪問者の多いサイトを運営するYahooは、Paranoidの正確な人数を公表していないが、ライバル2社がセキュリティ専任スタッフの人数として明かした約50人よりは多いと示唆する。さらに、Bejar氏が率いる専従のセキュリティチームとは別に、さまざまな部門に「Local Paranoid」と呼ばれるセキュリティ担当者がいて、セキュリティチームの専任ではないにしても、関連業務を担っている。

 Yahooの従業員はオリエンテーション中に基本的なトレーニングを受け、製品管理部門に配属されたスタッフはセキュリティ関連の速習コースを受講できる。より高度なセキュリティトレーニングは、「Paranoid University」という名称のもと、各国のYahooの拠点で提供されている。

 Yahooはまた、過去3年にわたって「Security Week」を開催してきた。これは同社最大の分野横断的なカンファレンスで、社内外の専門家による講演もある。社外からの講演者には、セキュリティ界で有名なMatt Blaze氏やDan Geer氏が名を連ねたこともある。従業員が毎年「パラノイド効果」の評価を受けるなど、Yahoo以外ではまずあり得ない。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

Special PR

特集

CIO

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    AI導入に立ちはだかる「データ」「複雑さ」「コスト」「人材」の壁をどう乗り切ればいいのか?

  2. クラウドコンピューティング

    【IDC調査】2026年には75%のアプリがAIを実装!導入で遅れた企業はどう“逆転”すべきか?

  3. 運用管理

    経産省調査で明らかに:未だにレガシーシステムを抱える企業が8割!オープン化でよくある課題とは?

  4. 運用管理

    AWS東京リージョンの大規模障害に学ぶ、パブリッククラウド上のシステムの迅速な復旧方法

  5. windows-server

    【ユースケース】ソフトウェア開発にDell EMCインフラ+コンテナを使うメリット

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]