JPUGでは、そうした企業からの協賛金を得て、世界のPostgreSQLコミュニティーが開催するイベントにも参加している。2007年5月にカナダ・オタワで開催されたイベントに、JPUGから5人が参加している(うち3人は自費参加)。また今後、イタリアとフランスのPostgreSQLユーザー団体が合同でイタリアで開催するイベントにも、JPUGが参加することが予定されているという。
日本国内のOSS関連コミュニティーというと、どうしても海外から発信された情報を、日本国内にもたらすという活動が中心になってしまいがぢだ。しかし、JPUGでは、こうした海外でのイベントに参加していくなかで、「今後は、日本から世界に対して情報を発信していくべきではないかということを検討している」(片岡氏)ところだという。
今後は開発にコミット
“日本から世界への発信”を検討しているというJPUGだが、今後PostgreSQLのさらなる普及拡大を狙ううえで、どういった活動を行おうとしているのだろうか。
「PostgreSQLが企業でもどんどん利用されているという事実がある一方で、MySQLも、その勢力を拡大しているという事実があります。つまり、OSSのRDBMSを巡る流れがどんどん変わってきているわけです。そうした状況で、何が求められているのか、何をなすべきかを見極めたうえで、今後の活動を展開していきたいと思っています」
そうしたなかでも、JPUGの理事会では今後の方向性として、「開発にコミットしていく」(片岡氏)ことを決定しているという。
「具体的にどういった形でPostgreSQLの開発にコミットしていくのかは、現在議論しているところですが、日本の優秀なデベロッパの“開発をしたい”という意欲に、何らかの形で応えたいと思っています」