さくらインターネットは7月26日、オフィスの業務環境を、データセンターにアウトソースできる「ビジネスホスティング」のサービス提供を、7月31日より開始すると発表した。
ビジネスホスティングは、スケジュール管理や電子メールなどのグループウェア、セキュリティを強化したファイルサーバ、リモートからログインして利用するデスクトップ環境をデータセンターに集約し、インターネットを介して利用できるサービス。
顧客ごとに専用のシステム環境を用意し、オフィス内の各クライアントPCに分散していた様々なデータやアプリケーションを、システム上で一元管理することが可能。具体的には、「Exchange」「セキュア・ファイラー」「リモート デスクトップ」という3つのアプリケーションと、データ保存領域として無制限、不停止で拡張可能なSANストレージを提供する。
Exchangeは、Microsoft Exchange Serverを採用したメール、グループウェア機能。ユーザー専用のサーバ環境で、メールと連動したグループスケジュール機能や、モバイル対応などといった機能を利用できる。
データは全てさくらインターネットのデータセンター内に保存されるので、クライアントPCが変わっても、メールボックスはまったく同じ状態でアクセス可能。送受信されたメールのウイルスチェックは、すべてデータセンター側で行う。
セキュア・ファイラーは、チアル・アンド・アソシエイツが提供するファイルサーバ機能。ファイル監視機能や、暗号化技術と認証システムを備え、ファイルは閲覧、印刷、変更、コピーなどの操作をユーザーごとに制御可能。必要な人にだけ機密情報へのアクセスを許可する仕組みとなっている。
リモート デスクトップは、顧客専用のサーバで構築したMicrosoft Windows Server 2003上に、ユーザーごとのデスクトップ環境を構築し、提供する。日々の業務で使用するデスクトップ環境そのものをデータセンターに預け、手元のクライアントPCからサーバにアクセスするだけで、どこからでも同じデスクトップ環境で業務が行える。
なお、Microsoft Officeに関しては、コントロールパネルからインストールし、月額料金だけで利用可能。また、リモートデスクトップに接続できる端末であれば、Windowsだけではなく、Mac、Linuxといった幅広いOS、ハードウェアでの利用が可能となる。
データは24時間365日の保守運用体制のデータセンター保存。さくらインターネットでは、データ損失の回避、情報漏えいのリスク軽減、内部統制の強化といった企業が抱える問題解決に役立つとしている。