同プログラムは任意団体であるDO-IT Japanおよび東京大学先端科学技術研究センターの主催のもと、ワシントン大学のDO-IT、東京大学バリアフリー支援室およびマイクロソフトが共催し、富士通、ソフトバンクモバイル、京王プラザホテル、トヨタレンタリース東京が協力。さらに文部科学省および厚生労働省が後援している。

東京大学先端科学技術研究センター特任教授でDO-IT Japan会長を務める中邑賢龍氏は、「障害を持つ若者を受け入れる体制が、まだまだ大学側に整っていない。たとえば、文字が書けないために入試を受けられない若者もいる。しかし、ワープロを使うことを認めれば試験は受けられるはず。大学に行けないから就職して社会に出ることもできない。このような悪循環を断ち切るために何かをしなければならない」と話す。
同氏は、「DO-IT Japanは受験勉強の場ではなく、障害者の自立を支援するための取り組み。大学に進学できるかどうかは本人しだい。そのためには、障害を持つ若者同士が大学進学するための情報を共有するためのネットワークをテクノロジの活用により実現することが重要になる。高いハードルだが、それを乗り越えるための支援を行っていきたい。今すぐには難しいが将来的には大きな変化につなげていきたい」と話している。
DO-IT Japanをテクノロジで支えるマイクロソフト
マイクロソフトは、米国本社がワシントン大学のDO-ITに参画していることもあり、ワシントン大学のDO-ITおよび東京大学バリアフリー支援室と共にDO-IT Japanを共催することを決定。今回、開催プログラムの共同検討や利活用するテクノロジの共同研究、マイクロソフト日本法人への企業訪問の手配、ソフトウェアや資金の提供などの取り組みを実施した。
マイクロソフトでは、アクセシビリティにおける研究開発や障害者就労の取り組み以外にも、各種NPO支援や教育支援、地域活性化を目指した全国IT推進計画など、さまざまな企業市民活動を積極的に推進している。