英国の「Director Magazine」に(「ITにお金を使うのは、もうおやめなさい」の著者である)Nick Carr氏がITコストを削減する方法について書いている。SaaS(Software-as-a-Service)の利用、サーバ等の統合、カスタマイズの回避などに加えて、3番目のアドバイスとしてオープンソースを採用することを提案している。
フリーのオープンソースソフトウェアは、コンピュータシステムの基幹部分の運用においてその価値が実証されている。例えば、Linux OSやApacheウェブサーバは、インターネットトラフィックのスムーズな流れを維持する上で重要な役割を果たしている。そして多くの企業が、オープンソースのOSを大手ソフトウェアベンダーが発売するプロプライエタリなOSに代わる安価な代替製品として認識するようになっている。例えば、Virgin Moneyは消費者向けのサイトの運用をLinuxに切り替えた。その結果、ソフトウェアの高価なライセンス費用が不要になっただけでなく、サイトのパフォーマンスが大きく向上した。
オープンソースはアプリケーションの分野にも進出しつつある。すべての企業でオープンソースのアプリケーション導入が適切であるとは限らないが、プロプライエタリなソフトウェアを運用するよりもはるかにシンプルで、費用も少なくて済む場合がある。
総合人材サービス企業のReedはオープンソースのアプリケーションを採用し、すべての支社で文書管理にAlfrescoのソフトウェアを使用している。実際に使用してみると、Alfrescoのアプリケーションには同社が必要とする機能がそろっているだけでなく、従来のソフトウェア企業が販売する複雑なコンテンツ管理システムに比べてインストールも使用もはるかに簡単だった。
この項目はAlfrescoに言及しているため(NickがわれわれとReedとの取引関係について知っていたとは驚きだ)、本当は記載したくなかったが、Nickは派手な宣伝やマーケティングの策略に簡単に乗せられる人間ではない。Nickがオープンソースは実際的な選択肢だと提案しているのは、実際にそうだからである(編集部注:著者のMatt AsayはAlfrescoのバイスプレジデント)。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ