次にオープンソースのベンチャー企業を買収するのはどの企業? - (page 2)

文:Matt Asay(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル 2007年09月12日 08時00分

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  • Red Hat これはあまりに当然すぎる答えだが、同社が上記の課題にどう対処するかはそれほど明白ではない。Red Hatには1株当たりの価値を減らすような企業を買収する余裕はない。収益の高い(成長)企業を買収する必要がある。最近は周囲でそのような企業の話はあまり聞かないが・・・。
  • Sun Microsystems 1、2年前にはほとんどの人が予想しなかったと思うが、ようやくオープンソース企業として認められるようになってきた。また、同社は多数の市場、製品に進出しているので、実際には幅広い分野のベンチャー企業を選択する可能性もある。
  • Google オープンソース企業がエンタープライズソフトウェア市場のコモディティ化という殻を破って、新たに革新的な境地を開くようになるにつれて、Googleによる買収の可能性が高まってくる。GoogleがIntellipathやOpenAdsのような企業を買収したとしても実のところ何の不思議もないと思う。
  • IBM 同社は特にGPLライセンスを持つ企業に敏感なわけではないが、実のところはオープンソースに目がないのだ。Gluecode(Geronimo)の場合もそうだったが、IBMは同社の「ハイエンド」製品に対する「ローエンド」ゲートウェイとして動作しうるプロジェクト(たとえばWebSphereに対するGeronimo)を買収する可能性が高い。
  • Oracle 同社が買収のために何を犠牲にしてきたのかは明確ではないが、それでもLarry Ellison氏が次々に買収に走るのを止められない。複数のERPシステムを所有できるのになぜ1つで満足する必要があるのか、というわけだ。Oracleの戦略ノートには、ある時期にオープンソース企業を1、2社ほど買収する計画がすでに記入されているのではないかと私は思う。しかしこれは当然、オープンソースに対する信条的な理由からではない。それゆえに、キャッシュに飢えている大半の企業以外は皆、おそらくは尻込みしてしまうだろう。Oracleは立派な企業だが、コミュニティーに貢献する企業としてはまだ評価を確立していない。同社が進出しているほとんどの市場はいわば一種のコミュニティーなのである。
  • Novell 一部の人々は同社に信頼を置いている。しかし、そのような人々さえ買収の際には価格の上乗せを要求するだろうと私はにらんでいる。このご時世ではNovellが多くの企業を安く買うことはできない。
  • 個別分野の代表的な企業 私は、特定の市場で評価を確立している企業(ビジネスインテリジェンス分野のBusiness Objectsのように)がオープンソースのリーダーを買収するのは大いにありうる話だと思う。だから、たとえばBusiness Objectsがオープンソースについて学習し、同時にその脅威を回避する手段としてJasperSoftやPentahoを買収することもひょっとしてあるかもしれない。
  • Microsoft(?) 当分はありえないが、Microsoftがある時期にオープンソース企業を買収してもおかしくはないと思う。必然的に補完的な市場(ゲームに関する分野など)に限られるだろうが、ありうる話だ。

 他に言い忘れた企業はあるだろうか。当然、SAP、Hewlett Packard(HP)、Dellなども入る。多くの企業が候補に挙がると思うが、あなたならどの企業に自分の会社を買収して欲しいだろうか。実は、その条件に当てはまる企業は非常に少ないと思う。私が働きたいと思う企業はほとんど存在しない。Appleはいいかもしれない。しかしコンテンツ管理システムの市場に進出しているという話は聞かない。

 いや、これは決して暇つぶしの憶測ではない(実際にはそうなのだが、ここはひとつ目をつぶっていただきたい)。今後2年以内に5000万ドル以上の価値を持つようになるオープンソース企業が何社か登場するだろう。オープンソースが、ベンチャー投資家の熱い視線を浴びる主要な買収評価の分野になるはずである。そこで問題になるのは、買収に値する企業があるかどうかではなく、売るに値する買い手が存在するかどうかなのである。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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