MIJSは組織としての目的を鮮明に打ち出しており、活動指針を明確に決めている。単なる懇親会的な組織ではない。荒井氏は「MIJSは目的がシャープで、その実現に向けた活動も各社の事業に直結しているため、かなりアグレッシブな活動ができます。それが、われわれとってはメリットがあるのです」という。
現在サイエンティアは、MIJSの技術部会、広報部会、マーケティング部会、オーバーシーズ・オペレーション部会、さらには新たに組織化された人材部会などに参加。実際に広報およびマーケティング部会で活動している同社のシニアソリューションアドバイザー、宮腰康弘氏もこう言う。
「広報では各社の智恵を結集して、MIJSというブランドを発信していきたいと思っています。MIJSのブランドで何かできるか、期待しています。一般的には、コンソーシアムは成功しないといわれていますが、MIJSははっきりした目標があるのでいいですね」
またオーバーシーズの活動では、特にアジア圏へ進出する日本企業に対するアプローチを考えている。荒井氏の言葉だ。
「まずは海外へ出ている日本企業に対し、われわれの製品を提供したいと思っています。それについても、単独で実地調査するよりMIJSの枠組みの中で効率的な活動ができると期待しています。特に、人材に関する部分はすべてが世界共通というわけではありません。日本企業の多くは、コア人材に関しては長期的な雇用を前提にしていて、人を育てて活かすことに必至に取り組んでいます。また従業員も自ら智恵を出し、それを企業の力にするという考えがあります。それが日本の強さを作ってきたのは明らかで、それをわれわれはサポートしていきたいと思っています」
MIJS活動でも、やはり“人材”がサイエンティアのキーワードのようだ。
