--それはなぜなの?
salesforce.comのCEO、Marc Benioff氏の言葉を借りれば、「すべてのアクションはサービスの中にある。Web 2.0はアクションが存在する場である」からさ。salesforce.comはSaaSの流れを全面的に取り入れてきていて、オンラインのワードプロセッサやスプレッドシートなど、あらゆる種類の企業向けWeb 2.0アプリケーションのポータルを提供している。Web 2.0は面白い娯楽用のアプリケーションに限るべきだとは誰も言っていないからね。
Gartnerも、ビジネスにとってWeb 2.0が重要な検討事項であるはずだと信じている。
--でも、自分も気にする必要があるの?
新技術を毛嫌いする人も含めてもちろんさ。2、3年前、オンライン関係の技術革新は、ドットコム業界が浮き沈みする周期の停滞期から抜け出せず、袋小路に突き当たったような感じだったけど、現在の技術革新はほぼ間違いなく、かつてないほど活発なレベルにある。インターネットが生活に及ぼす影響を軽視してはいけないし、今ではブラウザとブロードバンド接続さえあれば、できないことはほとんどない。
--失敗が繰り返されるおそれはないの?前もこんな状況があったと思うけど?
確かに以前、誰もが知っているようにインターネットブームがあって、ブームの後に不況が来ることが歴史によって示された。でも今回は、ある程度の基盤がある。もちろん、アイデアや人気がすごくても経費が出るわけじゃないから、例えばYouTubeがどうやって収益を上げるつもりかには疑問符が付くね。投資家にとっての次の段階は、Web 2.0を取り巻く熱狂をお金に換えることだろう。Web 2.0の旗を掲げて開始されたサービスは、多くの場合はおそらく買収を通じて、すべてではなくても非常に多くが生き残るだろう。
--誰が買収するの?
まずはGoogleだね。このインターネットの巨人は間違いなくWeb 2.0の中心にいる。これらの多くのサービスをまとめて、相互にリンクされた巨大なコンテンツ製品を作り出す力は確かに魅力的だ。Googleは既に、企業や一般ユーザーにOfficeスタイルのアプリケーションをホスティング製品として提供している。
さらに言うと、「面白い」Web 2.0コンテンツはGoogleのコンテンツの骨組みにさらに多く肉付けすることになるから、Googleの興味を引くことにもなるんだ。