AMDが米国時間10月18日、2007年第3四半期(2007年7月-9月)決算を発表した。前年同期比23%増、直前四半期比18%増の16億3200万ドルを売り上げたものの、3億9600万ドル(1株あたり71セント)の純損失を計上する赤字決算となった。同社の最終損益は前年同期が1億3400万ドルの黒字、直前四半期が6億ドルの赤字だった。
同四半期の業績には、ATI Technologiesの買収関連費用1億2000万ドル(1株あたり22セント)が反映されているという。
分野別ではコンピューティングソリューション部門が、マイクロプロセッサの出荷数が前四半期より16%伸びたことがけん引し、売り上げを前年同期より17%伸ばした。しかし同部門は12億8300万ドルの売り上げを計上する一方で、1億1200万ドルの営業損失を出している。
グラフィックス部門は、ATI Radeon HD 2000シリーズが好調だったことを受け、前四半期比29%増にあたる2億5200万ドルの売り上げを計上した。同部門の損益は、300万ドルの営業損失となっている。
コンシューマーエレクトロニクス部門は、ハンドヘルド関連製品やゲームコンソール販売からのロイヤリティ収入が改善し、直前四半期の8500万ドルから9700万ドルへと売り上げを増やした。しかし同部門も最終的に300万ドルの営業損失を計上している。
同社はここのところ、Intelからの価格攻勢やATI買収費用の影響で不調が続いているが同社の最高財務責任者(CFO)のRobert J. Rivet氏は「売り上げが大幅に増加したため、粗利益率が8%改善し、営業損失も半分にまで減った(粗利益率は33%から41%へと改善。また、営業損失は直前四半期が4億5700万ドルだったのに対し、第3四半期は2億2600万ドルだった)。販売チャネルを経由したプロセッサの出荷数は過去最高を記録し、クァッドコアOpteronの出荷も開始した」と述べ、業績が改善する兆しを見せていることをアピールした。
AMDは第4四半期について、例年見られる季節的な変動要因が追い風となり、売り上げが伸びると予測している。