「次世代のために」教育支援、CSR調達から被災復興支援まで取り組む--ソニー - (page 2)

宮本利明

2007-10-23 19:00

次世代を担う子どもたちのために

 ソニーの子どもたちに向けた取り組みは幅広い。音楽関連で取り上げると、「0歳前のコンサート」と題し、妊婦のためのクラッシックコンサートを開催したり、未就学児は原則、クラシックコンサートには入れないが、未就学児のためのクラシックコンサートを開催したり。2006年にはフランスを代表するダンスカンパニー「モンタルヴォ=エルヴュ」の初来日公演にあわせて、講演に出演するダンサー2人を招きワークショップを開催。約100人の子どもたちが4日間にわたりダンスを学ぶ機会を提供している。

 記憶に新しいパキスタン地震。映像関連で取り上げると、ソニーはユニセフの「子どもデジタル写真プロジェクト」で使用するデジタルカメラを提供。パキスタン地震被災地の160人の子どもたちが2人1組になり、復興を願って自らの視点で写真撮影を行った。そして世界に向けて伝えるべく、子どもたちのメッセージを写真に添えて、国際連合児童基金(United Nations Children's Fund:UNICEF、ユニセフ)とソニーは写真展をユニセフ本部(ニューヨーク)、パキスタンの首都(イスラマバード)、ソニービル(東京・銀座)、ユニセフハウス(東京・高輪)で開催した。

 写真撮影を通じ、創造力を育むことが、被災から立ち直るための一助となることを願って始められたという、この活動。160人の子どもたちが彼らの目線で捉えた世界を、そして写真に添えられた子ども達のメッセージを真に世界が受け止めた時、グローバルな課題を解決へ向けての一歩となるのではなかろうか。

世界に誇る環境マネジメント体制

 2000年初め、環境マネジメントシステムであるISO14001の認証を全世界の事業所で取得。これを発展させ2006年には本社と海外地域環境部門、各事業部門、各事業所が一体となったソニーグループとしてグローバルに統一したISO14001の統合認証を取得している。グループの環境ビジョンの実現や、5カ年計画で活動する環境中期目標「Green Management 2010」の達成、グループとして定めた規則類の遵守を徹底するために、システムを継続的に改善している。

 環境中期目標は、部品の調達から製品製造、製品の使用、さらに製品の廃棄・リサイクル全体をカバーする内容で構成されている。また、この中で、環境NGOの世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature:WWF)との協定であるクライメート・セイバーズプログラムに基づき、全世界の温室効果ガスを10年間で7%絶対値で削減するという、産業界としては極めて野心的な目標設定がされている。自らを律するべく、こういった目標を設定し、継続性を持って活動した「次世代のための中間報告」となる2010年の成果発表に期待する。

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