Ajaxアプリケーションでは、その性格上、JavaScriptによりCSSなどコンテンツを動的に変化させることが多い。しかし一般的なWebブラウザでは、初期状態のソースコードしか見ることができず、Firebugなどのツールを導入しないと、動的に追加したノードやアプリケーションの実行中に変更した値を知ることは難しい。
今回紹介するLogReaderは、Webページ内に表示させるログ出力コンポーネントだ。これがあれば、デバッグツールを用いるのが難しい環境でも、コンポーネントにログを出力させれば、アプリケーションの実行状況を知ることができる。
YUIは、対応するブラウザや利用条件に配慮した上でご利用いただきたい。また、実行環境となるWebブラウザはJavaScriptを実行可能にしておかなくてはならないのはこれまでと同様だ。
コンポーネントの画面操作
図1にLogReaderの表示例を示す。中央の白地領域にログが表示されるが、右上のCollapseボタンをクリックすると、領域が縮まって非表示になる。同位置のExpandボタンをクリックすると再び領域が広がってログが表示される。このコンポーネントはデフォルトでドラッグ可能だが、設定でドラッグ不可にすることもできる。
画面下の濃いグレー部分の2行にわたるチェックボックスは、表示するログの種類を表す。
上行はinfo, warn, errorなど実行状況(ログレベル)に応じて使い分けるカテゴリで、項目につけられている色とログ出力時に表示される色とが対応している。下行はglobal, LogReaderといったアプリケーションごとに分けられている。チェックがつけられているログは表示され、チェックをはずしたログは表示されない。チェックボックスの項目は設定による変更が可能だ。
追加のログ表示を一旦停止するには右下のPauseボタンをクリックする。そうするとResumeボタンに変わる。再びクリックすると停止中に出力されていたログが追加表示され、ログ表示が再開される。
表示されているログをクリアするには、右隣のClearボタンをクリックする。