モバイルのデータ管理
全データを中央で管理できるようにしておけば最も効果的な管理戦略が実現できるかも知れないが、管理対象となるデータ(および作成されるデータ)が大量にある場合はそれが常に実際的であるとは限らない。「情報をローカルに置きたいというスタッフも確かにいるが、なるべくそれを少なくするように努めている」とRussell氏は言う。
Parks Victoriaでは、かなり以前に100台のGarmin社製GPS対応データ収集機器に関してこの問題に対処したことがある。この機器はウサギの移動、雑草の繁茂をはじめとする公園用地の問題を監視する目的で定期的に使用されている。現在ではSOTI MobiControl機器管理スイートを使用することによって、データ収集機器で作成されたデータは自動的に中央のサーバと同期され、管理データベースに統合される仕組みになっている。
Parks VictoriaではMicrosoft Systems Management ServerやWindows Update Servicesのような従来のツールを使用してラップトップのすべてのアプリケーションやOSを最新の状態に維持することができるが、モバイルコンピュータと本部オフィスのデータを同期させるための正式なソリューションがまだ存在しない。しかしRussell氏はそれを検討中だという。
「データのサイズが大きな問題となる。スタッフは接続するとすぐに数Gバイトもの変更済みの空間データを伝送しようとするが、これは現実的ではない。現在、ファイル全体ではなくて更新部分のみをコピーする複製ソリューションを探している」(Russell氏)
ラップトップの導入が半分ほど完了した現在、スタッフはこの新しいコンピュータを最大限に活用している。生産性が向上するとともに仕事と生活の良好なバランスが達成され、さらにより長期間にわたってオフィスに戻ることなく独力で活動できるようになった。「移動が長期化して本当にきつい」とRussell氏は嬉しい悲鳴をあげる。
長期的に見ると、ラップトップには完全なカーボンニュートラル化を達成するというParks Victoriaの目標に貢献するというもう1つの利点がある。この目標は大量の保有車両を環境に配慮した車種に変更する取り組みによって順調に達成されており、さらに大規模なサーバ仮想化プロジェクトを実施して全体的な電力消費を大幅に低減することによってRussell氏の言う「電力と空調の大きな問題」が解決された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ