GWTでJavaScriptを書かないAjax開発--第3回:国際化対応コンテンツの作成 - (page 2)

沖林正紀

2007-10-31 07:00

プロパティファイルの生成と変換

 国際化対応のために必要となるプロパティファイルとJavaソースコードは、i18nCreatorというコマンドで生成できる。

i18nCreator [-eclipse プロジェクト名] [-out ディレクトリ名] [-overwrite|-ignore] [-createMessages] インタフェース名

 -createMessagesオプションはMessagesインタフェースを継承するという意味で、あとは前回紹介したapplicationCreatorと同じだ。つまりデフォルトではConstantsを継承したインタフェースのソースコードが生成されるということだ。詳細はドキュメントで確認していただきたい

 GWTExample1Constantsというインタフェースを生成するコマンドの実行例をリスト1に示す。実行後にGWTExample1Constants.propertiesとGWTExample1Constants-i18n.cmdというファイルが生成されていることを確認していただきたい。

リスト1 プロパティファイルとソースコードの生成

%GWT_HOME%> i18nCreator -out ...\example1 gwt.example1.client.GWTExample1Constants
Created directory ...\example1\src
Created directory ...\example1\src\gwt\example1\client
Created file ...\example1\src\gwt\example1\client\GWTExample1Constants.properties
Created file ...\example1\GWTExample1Constants-i18n.cmd

%GWT_HOME%>

 日本語をデフォルトロケールにする場合は、GWTExample1Constants.propertiesにtxtなどの拡張子を新たに追加したファイルを用意し、そこにリスト2のようなメッセージを書き込んでおく。というのも、日本語が記述されたファイルは、文字化けしないように変換する必要があるからだ。

 ちなみに、行頭に#がある場合はコメントとみなしてメッセージの設定に含まれないので、必要に応じて記述しておくと保守の効率がよくなるだろう。

リスト2 編集後のプロパティファイル(GWTExample1Constants.properties.txt)

# コメントは必要に応じて書いておくとよい
clickme = クリックして!
clicked = クリックした!

 ファイルの変換は以下のnative2asciiコマンドで行う。実行後は、リスト3のようにそれぞれの文字を\uXXXXで表した形式に変換される。

> native2ascii GWTExample1Constants.properties.txt GWTExample1Constants.properties

リスト3 変換後のプロパティファイル(GWTExample1Constants.properties)

clickme = \u30af\u30ea\u30c3\u30af\u3057\u3066!
clicked = \u30af\u30ea\u30c3\u30af\u3057\u305f!

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