Goslingさん、最近、Javaで何が熱いの?

杉山貴章(オングス)

2007-11-12 17:56

 「Javaの生みの親」として名高い、Sun MicrosystemsのJames Gosling氏が、6日から3日間に渡って行われた「Sun Tech Days 2007 in Tokyo」のために実に4年ぶりに来日した。それにあわせて行われたプレスラウンドテーブルの場で、同氏がフォーカスしている技術や、Javaやその周辺コミュニティを取り巻く状況、それに対するSunの関わり方などを聞いた。

 特にフォーカスしているのは「JavaFX」

 同イベント初日の基調講演の中でGosling氏は、個人的に最もフォーカスしているのは今年5月のJavaOne Conferenceにおいて発表された「JavaFX」だと語っている。JavaFXは、PCや携帯端末、セットトップボックスなどをターゲットにしたSunの新しいソフトウェア製品ファミリであり、Java SEをベースとしたリッチなコンテンツをあらゆる環境に搭載できるようにするというもの。その第一段として、リッチコンテンツ作成のためのスクリプト言語「JavaFX Script」がβ公開されている。

 同氏は、「すでに世界中の開発者がこの新しいプラットフォームの上で動作するコンテンツの作成に着手しており、実に興味深いものが多数生まれている」と語る。では、Gosling氏自身が最も作りたいと思うものは何か。

Sun MicrosystemsのJames Gosling氏

 「最初にひとつ作るとしたら、おそらくスライドショーです。自分の仕事の中でよく使うものなので。他にも、JavaFXはリッチなインターネットアプリケーション向けと言っていますが、私はデスクトップ用途でもいろいろと面白いことができると思っています。シンプルなユーティリティで様々なことができるので、非常に興味深い試みができると思います」

 もっとも、現在のところGosling氏はコードを書くことよりもJavaFXに関する様々な議論への参加に忙しいという。

 「JavaFXの開発には非常に多くの人々・チームが参加しています。たくさんのピースがあるので、それらがうまく組み合わさるように各チームと日々議論を重ねています。もちろん課題はたくさんあります。技術的な問題だけでなく、人間関係の問題やライセンスなどの法的な問題などにも直面します。しかしその答えを探すことが楽しいわけです」

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. クラウドコンピューティング

    Snowflakeを例に徹底解説!迅速&柔軟な企業経営に欠かせない、データ統合基盤活用のポイント

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]