Rozwat氏は、「Oracleが開発する製品には、すべて目標がある。完全性、統合性、オープン性が重要なのはもちろん、すべてが最高のテクノロジでなければならない。ベスト・オブ・ブリードの製品と統合能力を兼ね備えた製品が求められている」と話す。
その基盤となるのが、Oracle AIAだ。Oracle AIAは、アプリケーション統合のための新しいアーキテクチャ。Oracle EBSやSiebelなどのOracle Applications製品群はもちろん、他社製のアプリケーション製品も業界標準のテクノロジを活用しながら統合することが可能になる。
具体的には、APIやデータのフロー、フォーマットなどを提供することで、アプリケーション統合の負担を低減させるコンポーネント「Oracle Application Integration Architecture Foundation Pack」を提供する。

Oracle AIA Foundation Packは、「Oracle Fusion Middleware SOA Suite」や「Enterprise Business Objects and Services」など、すでに実証されているテクノロジを組み合わせることで、アプリケーション統合のための時間とリソースを低減し、ビジネス環境の変化に対応することが可能になる。
Oracle AIAのデモでRozwat氏は、Oracle EBSとSiebelのアプリケーションを「Oracle WebCenter」上にポータルとして統合する方法を紹介した。
またOracle VMは、オラクルが提供する最初のサーバ仮想化ソフトウェア製品。オープンソースの仮想化ソフトウェアである「Xenハイパーバイザー」テクノロジに基づいて開発されており、仮想化されたサーバ環境で、Oracle DatabaseやOracle Fusion Middleware、Oracle Applicationsなどを効率的に活用することが可能になる。
Oracle VMのデモでは、管理ツールを利用して、アプリケーションを稼働させたままで、仮想化ノードを移動させる仕組みが紹介された。Oracle VMは2007年11月14日より、同社のウェブサイトから無償でダウンロードできる。
こうした新しい戦略で同社が目指すのは、より複雑化したソフトウェア環境をモジュール化することで、変化に柔軟かつ迅速に対応できる仕組みを提供することだ。
Phillips氏は、「これまで企業では、さまざまなシステムを部門ごとにで導入してきた。これにより断片化したシステムを、総合的に管理することは容易なことではない。そこでOracleは、部門最適化されたシステムを全体最適化に導くためのソリューションを責任を持って提供する。しかも、業界標準のテクノロジに基づいて統合できることが重要だ」と話している。