VMwareは米国時間11月12日、IntelベースのAppleコンピュータ上でWindowsを動かすための仮想化ソフトウェア「VMware Fusion 1.1」をリリースした。同時に、同ソフトウェアの無料版を一部ブロガーに提供した。
CNET News.comは、VMwareでMac製品を担当するシニア・プロダクト・マーケティング・マネージャーPeter Kazanjy氏がブロガーに送った電子メールを入手した。その電子メールには次のように書かれている。「ブログの世界と強く開かれた対話的な関係を築くことには大きな価値がある。私はかねがね、当社幹部にそのように説いてきた」
「オープンなNFR(転売禁止)版を本物のブロガーである人々に提供したい。ブログでVMware Fusionを取り上げる必要はないが、そうする場合はvmware.com/macにリンクしてほしい」。30日間限定の無料評価版もあるが、このNFR版は無期限だ。
同社によると、このメールを送ったブロガーは60名足らず。同氏はブロガー全体にまでは広げたくなかったようだ。電子メールには「ブログの友人に話してもかまわないが、この申し出についてブログには書かないでいただきたい」とあった。
Fusionは市場への投入で先を越されたSWsoftのParallelsに追いつこうとしているが、仮想化市場全体でリードする同社はParallels仮想マシンをVMwareにインポートするツールのベータ版をリリースし攻勢をかけている。このツールを使えば、インストールされているWindowsを移行することができる。
同社および同氏が語るFusion 1.1の改善点は次の通り。Mac OS X 10.5「Leopard」のサポート、まだ試験レベルだがDirectX 9.0 3Dグラフィックスのサポートの改善、Boot Campパーティションの仮想マシンとしてのサポート、Windowsオペレーティングシステムに付属するメニューバーなどの要素のないウィンドウでWindowsアプリケーションを動かす「Unity」機能の改善、Windows上で動くMicrosoft OutlookとiPhoneとの同期機能、パフォーマンスの改善など。価格は80ドル。ただしアップグレードは無料。
翌13日には、同社はVMware Server 2.0のオープンベータ版を発表した。これは、GSX Serverとして数年前から知られている無料のサーバー向け仮想化製品だ。上位モデルのESX Serverとは異なり、ホストオペレーティングシステム(LinuxまたはWindows)上で動作する。
同社によると、新版の一般向け提供は2008年から。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ