プロジェクトの成果を次に生かす「ナレッジマネジメント」
プロジェクトは様々な紆余曲折を経ながらも、ついに目指した目的地へと到達したようだ。今回、初めてのプロジェクト管理を経験したA君にとっても、貴重な経験であったことは言うまでもない。
A君はこの貴重な経験を企業や組織全体の「知」として継承すべく、プロジェクト経験をぜひまとめてほしいと上司に頼まれる。
今回の経験をどのような方法でまとめたらよいのか。考えあぐねたA君は、これまでの御礼を兼ねて、先輩に話を聞きにいくことにした。
A君:先輩! おかげさまでプロジェクトを無事成功させることができました! 今回は本当にいろいろとありがとうございました! 先輩:いやあ、これもA君の手腕と、みんなのチームワークの賜物だよ。僕はちょっとアドバイスしただけさ。 A君:実は今日は、そんな先輩に最後のアドバイスをいただきにきたんですよ。 先輩:え? まだ僕にアドバイスできることが残っているのかい? A君:実は、部長から今回のプロジェクト経験を次に生かせるように、成果をうまくまとめてほしいと言われてるんです。幸いプロジェクトの経過や成果物は、すべてマップ上に集約されているのですが、それをどうまとめたらいいものかと……。 先輩:なら、もう一度、プロジェクトを開始した当初のことを思い出してごらん。君はどんなことに困って、どんなことに助けられたんだろう? すべてが初めてだった君の経験が大事なんだ。正直に言ってごらん。 A君:そうですね……。あの時は、とにかく右も左もわからなくて、どこから手をつけていいのかも見えない状態で……。でも先輩のアドバイスでやるべきことや考えるべきことを整理して、全体像を描き始めたらなんだか頭がスッキリして、その後は冷静に考えることができたんですよね。 先輩:うん。君はもう、答えを自分の中にしっかりと持っているじゃない。 A君:……そうか! プロジェクトの全体像を示す構造があらかじめわかっていれば、どんなプロジェクトでも慌てず落ち着いて取り組める……そういうことですね! 先輩:MindManagerには、そういった共通化できる要素で構成されたマップをテンプレートとして保存しておく機能があるんだ。それと今回のプロジェクトで使用したマップマーカーもテンプレート化して再利用できるんだよ。 A君:確かに、マップの構造を作ったり、情報の意味を記号化する作業は少し大変だったけれど、そのおかげで、その後の情報の共有やコミュニケーションはとてもラクだった気がします。 先輩:経験を引き継ぐというのは、そういった苦労をカタチとして残し、次の人たちにそれを生かしてもらいつつ、さらに改善してもらうということなんだ。 A君:じゃあ、早速テンプレート化の準備を始めたいと思います。 先輩! 本当に今回はいろいろとありがとうございました。何だかとっても自信がついた気がします。 先輩:初心を忘れずに、これからも頑張ってくれよ! 本当にお疲れ様。 |
プロジェクトというのは本来、単発的なもので、その後、「全く同じプロジェクト」というのは発生しない。だからこその「プロジェクト」なわけだが、かといって、毎度のプロジェクトに、属人的、かついきあたりばったりで臨むのも考えものだ。
プロジェクトの内容こそ違えども、プロジェクトの進め方やプロセスには共通点が多いはずである。企業活動や事業活動におけるプロジェクトには、高い「創造性」と「生産性」が求められる。企業にとっての重要課題は、組織で働く人々が経験したプロジェクトの知恵を、他の人々と共有し、継承していく仕組みを持つことである。
MindManagerには、この「知」を共有し、再利用するためのユニークな機能が装備されている。ここからは、MindManagerの機能の中で特にナレッジマネジメント(知の継承)に役立つ便利な機能を紹介しよう。