エンタープライズでモバイルするには--vol.5:機器トラブルのリスクを最小限に - (page 2)

文:David Braue(ZDNet Australia)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2007-11-27 12:00

 モバイルを導入した場合、どんな場合でもハンドヘルド機器のデータを保護することが最大の関心事になる。特に営業マンは何カ月も現場に出たままで営業オフィスに簡単に戻ることができないのでなおさら大きな課題である。「わたし個人の見解では、遠隔地ですべてのことを実行できる必要がある」とHawken氏は言う。「スタッフが機器をオフィスに返却しなくても活動が続けられるように支援できる態勢が必要である」

 データ喪失のリスクを最小限に抑えるため、機器に保存されている情報へのアクセスを制限する意味で営業スタッフはPIN番号とパスワードを入力することが求められる。しかしWindows Mobile 2003の設計仕様が原因で、これらの管理を導入してもときには意味をなさない場合がある。Mobile 2003はバッテリが完全になくなってしまうと保存されている情報をすべて失ってしまうからである。

 このリスクを認識したサポートチームは営業マンにSDカードを配布した。SDカードにはO4ソフトウェアの画像と、Sanitariumのネットワークに接続するために必要なVPNソフトウェアが格納されている。このカードは正しいアクセス資格がないと使用できないが、遠隔地のスタッフが現場にいるときにバックアップを確保して運用を継続するうえで何度も急場を救われ、このシステムがきわめて有益であると判明した。

 「SDカードにパスワードが設定されていない場合があることに気づいた」とHawken氏は説明する。「Mobile 2003を搭載した機器はバッテリの残量が少なくなりすぎるとすべてのデータと設定を失ってしまうからである。しかし、基本的に機器とSDカードはペアで使用される。第三者がカードを拾っても当社のシステムにはログオンできないはずである。この方法は、遠隔地のスタッフが現場にいるときにバックアップを確保して運用を継続するのに何度も役立ち、非常に有用であることがわかった。現在のシステムに非常に満足している」

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]