#4:影響を受けた人々に対して状況説明を行う
あなたのミスによって影響を受けた人々に対して、何が起こったのかを知らせる。しかし当面の間は技術的な詳細説明は控えるべきだ。その代わりに彼らにどのように影響しうるかの説明に的を絞るべきである。説明するのは、どのような制約が課されているのか、どの機能が使用できないのか、それらの制約や機能障害はどのくらいの期間続きそうなのかといったことだ。最も重要なのは、できる限りのワークアラウンド(応急策)を提供することである。彼らの意見や提案を求めることも大切だ。ミスによってシステムが停止しる場合、古参の技術者に尋ねれば、そのシステムが導入される以前の業務手順を思い出してもらえるかもしれない。必要かつ可能である場合には、退職者に連絡をとってその知恵を借りるべきである。
#5:他人のせいにしない
あなたはもう小学生ではない。他人のせいにしようとする行為は、プロらしくないと見なされ、あなたの評価を下げてしまう。反対に(そして逆説的に言うと)、責任を持って自身のミスを認めることで、尊敬を勝ち得ることになるはずだ。同僚から「[あなたの名前]はミスを犯したけれども、それを認めるのは並大抵のことではなかったはずだ。[あなたの名前]は本当に立派な人間で、頼りになる」と思われることになるかもしれない。
#6:過去のことをくよくよと思い起こさない
過去から教訓を得ることは、同じミスを犯さないようにするうえで有益である。しかし、過去から学ぶということと、過去についてうじうじと考えるのとは違うのだ。後者では、いつまでも自己批判を続けることになり、しばしば自己憐憫に陥ることもあるが、こういったことは状況の解決に役立たない。自身の犯したミスについてこんなふうにネガティブに考えていることに気付いたら、すぐに頭を切り換えて次の項目を読んでほしい。
#7:「学んだ教訓」ドキュメントを用意し、発表する
「過去に学ばない者は、同じ過ちを繰り返すことになる」や「犬が自分の吐いた物に戻るように、 愚かな者は自分の愚かさを繰り返す」といった格言を耳にしたことがあるかもしれない。こういった格言の意味するところは明確だ。すなわち、一度犯したミスをまた繰り返さないようにするために、それをよく理解しなければならないということである。この点において、ミスとそれを解決するためにとった手順をドキュメント化することは重要である。ドキュメント化する際には、ミスを犯すことになった状況や、解決するために実行した手順、同じミスを防ぐためにとった対策について漏れなく記述するようにしよう。
SQLテーブルの異常データというわたしの例では、わたしはその仕事を辞めずにすんだばかりか、セキュリティ担当者としてのユーザー権限も維持することができた。ただし、テストおよび開発用として、本番データへのアクセス権限のないIDを新たに自分用に作成した。
#8:影響を受けた人々に謝罪する
あなたがミスを犯したせいで、時間を無駄にされたり、生産性が落ちたためにイライラすることになった人が出る場合も多々あるはずだ。その結果、あなたが問題を解決したとしても、ミスの影響を受けた人々をイライラさせてしまったと認めない限り、彼らのイライラ感は残る。わたしは何も、あなたに対してオプラ・ウィンフリーやフィル博士のように(上手な愚痴の聞き役に)なるべきだと言っているわけではない。しかし、謝罪のために時間をとることは、あなたの評判を取り戻すのに大きな効果があるだろう。謝罪することで、彼らが我慢してくれたことに対する感謝を表現することにもなる。