メソッドの実行(オブジェクトの受信)
a.〜d.のAPIを作成したら、これを実行してサーバからデータを受信してみよう。リスト5にその例を示す。ここで実行されるのはリスト2のメソッドであることを確認しておきたい(final宣言は省略)。このメソッドの戻り値がvoidになっているのは、AsyncCallbackのonSuccessメソッドにデータ受信完了時の処理が記されるからだ。
リスト5では、サーバへのアクセス先URLをServiceDefTargetによって指定しているが、これによってリスト3を実行できるように、設定ファイル(*.gwt.xml)の
リスト5 サーバからのデータを受信(Java)
int count = データ件数; // getQuestionCount()により取得した値
int current = 0;
QuestionServiceAsync service;
// ....................
// プロキシクラス生成
service = (QuestionServiceAsync)GWT.create( QuestionService.class );
// アクセス先を指定
ServiceDefTarget target = (ServiceDefTarget)service;
target.setServiceEntryPoint( GWT.getModuleBaseURL() + "question" );
// ....................
// 単語帳データを1件受信(サーバから提供)
// QuestionServiceAsyncインタフェースのメソッドを実行
service.getQuestion( genre, current++, new AsyncCallback() {
public void onSuccess( Object result ) {
Question question = (Question)result; // サーバから提供されたデータ
String japanese = question.getText(); // 日本語(設問)
String english = question.getAnswer(); // 英単語(答え)
if ( current >= count ) current = 0;
// ..... アプリケーションでデータを利用 .....
}
public void onFailure( Throwable caught ) {
// 例外処理
}
}
);
GWTによってAjaxアプリケーションを構築する方法を紹介してきたが、今回で最後となってしまった。基本的なところはできるだけ網羅するように努めたが、JUnit対応やJavaScript Native Interface(JSNI)など、紹介できなかったものもある。
GWTには、英文ではあるがドキュメントやサンプルが豊富に用意されているので、これらと本連載を合わせて活用し、Ajaxプログラミングを楽しんでいただきたい。