将来が予測可能になったことで、以下のようなことが起こった。
5.ベンチャーキャピタルと新興企業によって活況を呈した半導体市場。投資資本の回収が期待できないのであれば、半導体製造企業への20億ドルという投資、あるいは新興の検索企業への2000万ドルという投資ですら、リスクを冒して行いたいとは誰も思わないだろう。エレクトロニクスにおける予測可能性が投資家にとってのリスクを軽減したことで、Fairchild SemiconductorやIntelのような「とんでもない」ベンチャー企業への投資が行われるようになったのだ。予測可能性がなければ、私の知人の大半は職を得ていないことになるだろう。これによって次のようなことが起こった。
6.相互に接続された世界。携帯電話やPC、ソーシャルネットワーキング、インターネットといったものが登場した。トランジスタがどんどん速く安くならなければ、携帯電話業界は年間10億台もの携帯機器を出荷していないだろう。エレクトロニクスの進歩を示すムーアの法則は無効になった、あるいは不適切になったと主張する人が何年かごとに出てくる。そして、彼らは大抵、検索エンジンを用いてそういった予測を研究するのだが、検索エンジンはサーバの価格が大幅に低下していなかったならば存在していないはずなのだ。
ムーアの法則はシリコンの平面上に適用されるものであるため、2020年頃には適切さを失っているだろうが、何らかの新しい素材や構造が発明されることで進歩が継続する可能性は高い。
そのため12月は時間をとって、携帯電話機の中に入っている、数百万個もの微小回路に感謝してほしい。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ