--メッセージラボの強み
(Chamberlain氏)
マネージドセキュリティサービス市場は成長を続けており、年率36%ともいわれる急成長市場だ。メッセージラボは全てのプラットフォームに対応可能な独立系企業であることも強みで、ユーザーがどのプラットフォームを使っているかに関わりなくサービスを提供できる。
メッセージラボのインフラは負荷分散された冗長構成になっている。ユーザーから見ればキャパシティの問題を回避でき、大規模なインフラを自前で構築する負担を避けることができる点がメリットとなる。
当社サービスのメリットはいくつかあるが、主な点を挙げると、
- 検知精度が高い
- ユーザーのネットワークに侵入する前に脅威を遮断できる
- 採用が容易で初期設定も2〜3時間で完了する
という3点になるだろう。
--日本市場への取り組み
(Chamberlain氏)
日本は世界で第2位の経済大国であり、多数のグローバルカンパニーを擁する国でもある。重要な市場であることに間違いはないが、英米に比べれば最近までスパムの被害が目立たなかったこともあり、メッセージラボのサービスがあまり注目されていなかったのは確かだ。
現在、メッセージラボは日本市場を極めて重視している。メッセージラボは80カ国でサービスを提供しているが、ユーザーサポートや技術サポートなどについて全ての国に同じレベルでの取り組みが行なわれているということはなく、その中のいくつかの国に特に重点を置いて取り組んでいる。日本は現在、当社が最もフォーカスしている国の1つだ。
日本での事業は4年前に開始し、すでに120社に上るユーザー企業がメッセージラボのサービスを利用しており、その中には世界的な著名企業も含まれている。日本企業は基準/水準が高いため、日本で成功できれば、グローバルでの成功も確実なものとなる。

(山本氏)
日本での知名度が低い点に関しては、日本市場では直販を行なっていないことも理由として挙げられる。パートナーは日本IBMとベライゾンの2社で、当社のサービスをパートナーのブランドで提供している。日本企業のユーザーは既に120社に上り、中には総合商社やゼネコン、電機メーカー、自動車メーカー、自動車部品メーカー、素材メーカー、商品メーカーなど、多岐にわたる分野の大企業で利用されている実績があるが、メッセージラボという名前自体がまだ知られていないのはそういう事情による。
--日本語対応の技術
(Scollay氏)
スパムに関しては技術的に面白い特徴がある。当社がスパムメールを判別する場合、言語に依存する要素はほとんどない。当社のサービスは日本語その他の2バイト言語にも対応している。メッセージラボは、サービス品質をSLA(Service Level Agreement)としてユーザーに保証している。日本ではパートナー経由のビジネスとなるため、パートナーに対するSLAとなるが、
- スパム検知率:95%以上
- スパム誤検知率:0.0003%以下
- ウイルス検知率:100%
- ウイルス誤検知率:0.0001%以下
- 稼働率:100%
- 遅延:平均60秒以内
を保証する。
SLAのレベルを日本のユーザーの典型的な例で説明してみよう。毎日100通のメールを受信しているユーザーの場合、日本の現状ではこのうちの30通がスパムだ。このとき、ユーザーのメールボックスに到達するスパムは週に1通で、正しいメールでありながら誤ってスパムと判定されてしまうメールは22年に1通という割合になる。
日本での大手ユーザーの実例でも、スパムが数百万件にも達する状態だったのが、当社のサービスを利用し始めて、数分でスパムの到着件数がほぼゼロになったという実績がある。これは、メッセージラボのサービスは日本においても極めて有効であり、言語の違いはサービスの品質に影響を与えていないことの証明といえるだろう。
なお、全世界での状況を見ても、一度マネージドセキュリティサービスを利用し始めたユーザー企業が解約する例はほとんどない。これは、サービスが極めて効果的なものであることの証拠だ。メッセージラボの利用継続率は98%に達しており、ユーザーから極めて高い評価を得ている。