--新しい脅威への対応
(Scollay氏)
最近では「Targeted Attack(標的型攻撃)」が急増している。全体的に見るとウイルスの発生数や比率は低下傾向にあるのだが、特定個人を狙った攻撃が急速に増加しているのだ。
こうした攻撃は、従来型のアンチウイルスソフトウェアなどで阻止するのが困難だ。シグニチャファイルなどを利用する従来のアンチウイルスの技術は、大規模な感染に対応することに向いたものだからだ。一方、メッセージラボの技術はインターネットレベルで保護を提供するものであると同時に、数百万ユーザーに届く毎週15億通ものメールを監視して集めたサンプルを踏まえているため、進化することが可能だ。
標的型攻撃が拡大している背景には、ウイルス作成が「産業化」され、急速に発展したことも影響している。また、悪い兆候として、ウイルスを配布しようと考える人物が、メール添付という形を取らなくなっている傾向もある。リンク先を示すURLを配布してWebサイトにユーザーを誘導し、そこでWebブラウザ経由でゼロデイ攻撃を仕掛けるといった手法だ。こうした問題に対してもメッセージラボは独特の手法で対処しており、インターネットレベルで保護を提供している。
--日本市場での目標
(Chamberlain氏)
今後1年での目標は、まず「日本でNo.1のマネージド・セキュリティ・サービス・プロバイダー」になること、次いで「メッセージラボ ジャパンを真の日本企業にする」ことだ。これには、製品/サービスのローカライゼーションや、カスタマーサービス、顧客対応の日本語化も含まれる。また、日本市場にサービスを提供するため、日本人の人材をより多く登用して陣容を拡大していくことも重要だ。
(Scollay氏)
日本市場においても、マネージドセキュリティサービス市場が急速に拡大していくことになると確信している。これは全世界的に見られるトレンドであり、日本も例外ではないだろう。その中で当社は、英米と同様にマネージドセキュリティサービス市場のリーダとなることを目標としている。
(山本氏)
日本ではまだマネージドセキュリティサービス市場は立ち上がったばかりだと認識している。国内でのビジネス開始は4年前からだが、過去1年間で売上/ユーザー数共に3倍に急成長しており、この成長率を今後も維持していくつもりだ。実際日本企業においても、セキュリティアプライアンスから当社のサービスに置き換える例が増えてきている。市場全体がマネージドセキュリティサービス市場に向けてシフトを始めており、これは当社にとって追い風となるだろう。国内では直販は手がけていないため、パートナーと協力して認知度を高めていく努力を行なっていく。