同社営業推進本部営業企画部の砂山広行氏は、SynCubeの導入事例としてヤマハフットボールクラブのケースを紹介。ヤマハフットボールクラブは、サッカーのJリーグ「ジュビロ磐田」を運営しているが、業務上の課題として「移動・外出時間が長く、業務効率の改善が急務」「スポンサーに対し、最新情報を提供するため、情報取得の迅速性が業務の鍵になっている」という。
そうした課題を解決するために、同社ではSynCubeを導入している。同社では導入したことで「プッシュ型で情報が更新されるため、いつの間にか最新情報がスマートフォンに同期されているため、移動の合間を縫ってメール処理が可能になった」「スマートフォンの機能で、メールに添付されているファイルも閲覧でき、わざわざ帰社する必要がなくなった」「ASP型サービスであるため、システムメンテナンスなどの運用を考える必要がない」――などの効果を挙げている。また今後は、「利便性向上によるシステム利用促進」「業務効率の向上による労働時間短縮」「タイミングを逃さない意思決定によるビジネスチャンスの拡大」――などの効果を期待しているという。
TISが提供するSynCubeは、この4月から提供を開始しているが、すでに生損保を含む数十社が導入しているという。ただ、生損保が導入していると言っても全社的に導入しているわけではなく、事業所単位で数十台導入しているというもの。TISによれば、「生損保会社のIT企画関連部署が業務効率化の一環としてテストパイロット的に導入している」という。
砂山氏は、これまでの企業導入経験から「企業としてスマートフォンを自社のセキュリティポリシーにどう合致させるか悩んでいる」という声を紹介。また、SynCubeを「ASP型のサービスではなく、インハウス(システムを自社内で管理すること)で持ちたい」や「SynCubeをデータセンターにホスティングしたい」などの要望があることも紹介している。なお、これらの要望には、TISが個別に対応しているという。
SynCubeでは、対応するグループウェアがLotus Note/DominoとExchangeとなっているが、今後は「サイボウズ」や「desknet's」にも対応することを検討しているところだとしている。