新しい会計年度に入ったブロケードでは、米Brocade Communications Systemsを中心にワールドワイドで組織を4つの事業部制(ビジネスユニット=BU)へと改組している。(1)既存のSAN関連製品を中心にした「データセンター・インフラ BU」、(2)FANを中心としてファイル関連製品を扱う「ファイル BU」、(3)HBAやISA、ブレードサーバ用モジュールを取り扱う「サーバ・エッジ BU」、(4)サポートなどを手がける「サービス・サポート・ソリューションズ BU」――の4つだ。
こうしたワールドワイドでの事業戦略を受けて、日本国内でもそれに沿った戦略を進める。
まずSAN関連では、既存のパートナービジネスを強化していくとしている。それとともに、エンドユーザー企業へのハイタッチ営業を強化していくという。
ファイル関連では、まだその認知度が低いことから、まずは市場の啓蒙を図るとともに、導入事例を構築したいという。加えて、ファイル関連でのパートナーを構築するとともに、その関係を強化していくとしている。
日本国内で投入されている「ブレードサーバに搭載されているSANスイッチのほとんどがブロケード製であり、その売り上げがブロケード全体の売上高の2割を占めている」(石本氏)という。そこでサーバ接続、つまり(3)のサーバ・エッジ BUに関連する部分では、同市場でのリーダーシップを拡大するとともに、新規に取り扱ってくれるパートナーを開拓する予定としている。
(4)のサービス・サポート・ソリューションズ BUに関連して日本国内では、ほかの3分野でのパートナーやエンドユーザーを支援するサポートメニューを提供するともに、データセンターファブリック構築でのサービスメニューを構築する予定だという。
このほかの国内での主な取り組みとしては、グリーンITに対応すべく、省電力・高冷却性能を高めていきたいとしている。この件に関して同社システムエンジニアリング統括部長の小今井裕氏は、企業からのRFP(提案依頼書)でも、「ハードウェアの性能として、以前の機器よりどれだけ二酸化炭素(CO2)を削減できるかを明記するよう求められている」ようになっていると語っている。