M&Aクイック分析ワークシート
M&Aの案件は1つとして同じものがなく、おのおのの実体的な真価に応じて判断するべきである。しかし、投資家や幹部がその取引の妥当性を判断するために使用するいくつかの経験則というものは存在する。残念ながら、個々のルールの重要度は企業の具体的な買収戦略によって異なってくる。設立間もない新興企業を買収するテクノロジ企業であれば、最初から利益を上げてくれることを切望するだろう。同様に医療サービス企業なら、おそらく事業資産よりも人材の質を重視するに違いない。
それでは、取引が妥当かどうかを手っ取り早く判断するにはどうしたらよいのか。そこで、われわれはM&Aの意志決定のさまざまな側面を考慮する上で参考になる評価用アンケートを作成してみた。アンケートは特効薬ではないし、正式なデューデリジェンスのプロセスで必要になる慎重な検討作業に代わるものでもない。しかし、あなたが正しい道筋に進んでいるか、それてもM&Aの失敗に向かっているかについての初期の兆候がほんの数分で分かるかもしれない。
第1部:財務体質
売上高:ターゲットとする買収候補に売上高があるなら、予測される買収価格を過去2年間の年平均売上高で割る。
- [ ]結果が2以下である。(4)
- [ ]結果が2を超えて3以下である。(4)
- [ ]結果が3を超えて4以下である。(3)
- [ ]結果が4を超えて5以下である。(0)
- [ ]結果が5を超えるか、その企業に売上高がない。(-1)
利益:ターゲット企業が利益を上げているなら、予測される買収価格を前年度の税引き前利益と減価償却費で割る(利益がない場合、点数は-1)。
- [ ]結果が5以下である。(6)
- [ ]結果が5を超えて7以下である。(4)
- [ ]結果が7を超えて9以下である。(2)
- [ ]結果が9を超えて11以下である。(0)
- [ ]結果が11を超えているか、その企業は利益を上げていない。(-1)
株式価値:ターゲット企業が公開企業である場合、その企業の発行済み株式の価値(単位:ドル)を前年度の純利益で割る。次にあなたの会社についても同じ計算をする。