ここで気になるのが、解像度と音質だろう。ウェブ会議というからには、できる限りフェイス・トゥ・フェイスの会議のように参加者の表情を見たいところだ。MeetingPlazaの場合、参加者の映像は最大VGA(640×480ピクセル)で映し出される。また会議の要となる音声も、携帯電話と同等からFMラジオレベルまで3種類の音質を選ぶことができる。
画面のレイアウトも必要に応じて変えることができる。議論を中心にしたい局面には、参加者それぞれの表情が分かるようなレイアウトにすることができるし、プレゼンテーションをする際には、資料を大きく映しだして参加者映像は小さめにするというレイアウト構成にすることもできるのである。
フェイス・トゥ・フェイスの会議では議論を展開するために、紙の資料が配布、あるいはプロジェクタでアプリケーションを映し出すといったことが必要になる。MeetingPlazaでは、こうしたことをウェブ会議でもできるようにするため、プレゼンテーションデータや画像、図面などのファイル共有やウェブページ共有に加えて、表計算ソフトなどのアプリケーションも共有できるようになっている。アプリケーション共有では、遠隔地にいる参加者間でアプリケーションを操作しすることができる。
高知県へき地医療支援機構という団体では、このファイル共有機能を活用。同機構では、高知県内14カ所の医療機関を結び、へき地医療に携わる医師の遠隔診断や勉強会の参加などの場面でMeetingPlazaを利用している。具体的には、診療所の医師が拠点病院の専門医にレントゲン画像データを共有しながら、MeetingPlazaで意見を交わすといった具合だ。
業務改善ツールとしての会議システム
このようにMeetingPlazaは、気軽にウェブ会議を展開できるといった気軽さから、多くの企業で活用されている。事実、富士キメラ総研の調べによれば、累積導入社数が2006年で900、2007年に1300となっている(2007年は見込み)。市場シェアでは2006年が26.5%で同率1位、2007年では27.7%で単独1位となっているのである。石上氏によれば、この1月時点での導入者数は2000社になっているという。
これだけ導入されているMeetingPlazaだから、「大企業だけではなく、営業拠点を5〜10カ所抱えているような中堅企業や中小企業でも導入されている」(石上氏)。また、「中央官庁から大学、金融機関、流通・運輸、製造業、ソフトハウスとさまざまなところで導入されていて、業種・業態の“空白”はない」(石上氏)というほどに活用されているようだ。
そうしたうちの1社が化粧品大手のドクターシーラボだ。同社では、東京本社と香港、米ハワイ、台湾、米ニューヨークなどの各現地法人との会議にMeetingPlazaを活用しているという。