あなたの周りにもいるかもしれない、ITチームのリーダーにみる最も危険な種族

文:Jeff Dray 翻訳校正:吉井美有 2008年02月26日 08時00分

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 われわれの職場に生息するさまざまな生物を深く研究してみたところ、いくつかの種に分類できることが判明した。今回は、チームリーダーという生き物を取り上げ、さまざまな種に分類してみたい。当然のことながら、IT部門には優秀で社交的なチームリーダーが数多くいるものの、彼らを採り上げても話としては面白くない。最悪で最も危険な種を採り上げることで、そういった種の見極めが可能になるうえ、彼らの生態をウォッチングして楽しむことさえできるようになるはずだ。

#1:ドゥクス・ティメリス(Dux Timeris)

 おどおどしたリーダー。

 こういったチームリーダーが説得されてリーダーとしての仕事を引き受けた理由は2つある。まず、上層部の連中が使いやすい人間に自らの義務の一部を委譲できるよう、チームリーダーを置くべきだと決めたところから話が始まる。そしてこういった連中は、自らにとって都合の良い人物が確実に任命されるよう、最も自信のないチームメンバーを選び、その人物に見合った昇進プロセスを用意したのだ。

 2つめの理由は、志願者を募る声がかかり、皆が逃げようとする中、彼が逃げ遅れたというものである。彼は、逃げようとする群衆に踏みつけられて軽い脳震とうを起こしていたのかもしれない。そんなときに、チームリーダーを引き受けないかと言われたのだ。

 彼は釣られた魚も同然で、リーダーの地位から降ろしてくれと言い出すこともできないまま、勤務時間外にも仕事のことについて思い悩むことになる。たいていの場合、こういう人材は良い仕事をしようと努力する真面目な人間であるということを考えると、まったくやるせない話だ。

 よく口にするセリフ:「誰か助けてくれないかな?誰かいない?」

#2:ドゥクス・フルウス・ナースス(Dux Fulvus Nasus)

 このラテン語の意味するところは、読者であるあなた自身が調べてみてほしい(訳注:Dux Fulvus Nasusを英訳するとbrown nose leaderとなる。ちなみにbrown noseは英語のスラングで「おべっか使い」を意味する。)。

 こういったリーダーは、自ら考えようとせず、上司の言葉だけに耳を傾けようとする。太陽には妖精たちが住んでいると上司に言われれば、彼はその妖精たちにクリスマスカードを送ろうとするだろう。

 彼は、チームの誰かがマネジメントの意思決定に異議を唱えたとしても、その言葉を信じることができないのだ。さらに困ったことに、彼は耳にした批判的な意見すべてをそのまま上司に報告するのだ。しかし、チームリーダーのこういった習性を知ってしまえば、チームはそれを逆手にとってプロパガンダに利用することができる。

 例を挙げてみよう。われわれヘルプデスクチームは、クリスマスパーティーの開催当日に「(このチームは)パーティーに出席できない」と告げられたことがある。このパーティーには社員のほとんどが出席することになっていたので、どこからも電話などかかってこないことは明らかだった。そこでわれわれは、ドゥクス・フルウス・ナーススの耳に入るところで「パーティーが始まったら帰宅してしまおう」と決定したのだ。それから1時間後、電話をボイスメールに切り替えたうえでパーティーに出席するようにという招待が届いたのだった。

 よく口にするセリフ:「今朝も上司と話をしていたんだ。彼は素晴らしい人物だ!」

#3:ドゥクス・マグニフィカ(Dux Magnifica)

 あらゆる美徳の規範。

 こういったリーダーは、自らが「我の成し遂げたことを見るがよい、そして汝らの非力さに絶望せよ!」というオジマンディアス(古代エジプト王ラムセス2世の即位名)のような立場にあるものだと誤解している。

 そう、この手の勘違いが彼の中に渦巻いているのだ。彼の態度は、地位を与えられた小間使いというよりも、世界政府の大統領に選出された人物と表現するのがぴったりかもしれない。そんな彼は、縦縞の背広を着て職場に現れるのだ。

 彼は会社の上級管理職のことを、自らの同僚すなわち「マネジメントチームの仲間」と呼ぶ。しかし、彼は告げ口屋ではない。そもそも部下の意見には耳を傾ける価値がなく、ましてやその意見に従って行動するような価値などまったくないと思っているからだ。

 よく口にするセリフ:「さあみんな、わたしについてきなさい。わたしは自分が何をやっているのかよくわかっている!」

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