たとえば、業務アプリケーションからセンターにある帳票サーバから大量に印刷する際には、帳票出力サーバ実行環境である「EUR Print Service」を活用することで、メモリ上に一定のデータだけを展開するために、データ件数に依存しない高速印刷が可能になっている。こうした活用方法ではまた、日立製作所の総合運用管理ソフト「JP1」と組み合わせることで、バッチ処理で自動化した月次請求書印刷で、印刷から仕分け・発送の作業効率が向上、運用コストを削減できるとしている。
バッチ処理での帳票出力はまたPDFファイル出力にも対応している。EUR Print Serviceに「EUR Print Service - Portable Document Format option」「EUR Print Service - Portable Document Format Cipher option」を加えて活用することで、帳票をPDFファイルとして出力して、電子保管やメール配信などに利用できる。このケースでは、たとえば、請求書を取引先ごとに仕分けて出力したり、給与明細を個人ごとに仕分けて出力したりといったことが可能になるのである。
ウェブで帳票を出力したいといったニーズに対しては、ウェブでのPDF帳票配布をすることで、印刷や配布にかかっていた運用コストを削減できるとしている。また、帳票出力クライアント実行環境の「EUR Viewer」「EUR Viewer - EUR report option」を活用すると、ウェブ上で伝票などを直接印刷することが可能だ。このケースでは、プレプリント用紙への印刷やバーコードを含む伝票など、「精度の必要な印刷がウェブ環境でできるようになる」(三堀氏)という。
さらに、帳票出力クライアント実行環境の「EUR Print Manager - Client」を利用することで、ウェブクライアントでの帳票印刷、別拠点への配信も可能になる。こうすることで、ウェブクライアントからセンター側で処理した帳票印刷データのイメージをウェブブラウザ上でプレビューして印刷できるようになる。こうした対応をすれば、印刷や配布にかけられていた運用コストを削減できるわけである。