ワークフローとの組み合わせで業務の可視化図る
EURでは、データ入力業務の効率化を向上させる策として、帳票イメージによるウェブデータ入力ができるようになっている。この活用例では、用紙に記入するのと同じ感覚で、ウェブブラウザ上の電子フォームにデータを入力、そのデータをデータベース(DB)に登録できるのである。ここでは、電子フォームサーバ実行環境の「uCosminexus EUR Form Service」「uCosminexus EUR Form Service - Data Store option」と電子フォームクライアント実行環境「uCosminexus EUR Form Client」が利用される。
この活用方法が注目すべきなのは、電子フォーム作成からワークフローまでをセットで利用できるという点にある。このケースは、ワークフローシステムと連携した電子申請をウェブ環境で実現できるというものだが、また文書管理システム「DocumentBroker」やDBシステム「HiRDB」と組み合わせることができる。
電子フォームとワークフローを組み合わせることで、申請された帳票の承認状況の確認、帳票の紛失防止が可能となり、「業務上のボトルネックを解消できるようになる」(ネットワークソフトウェア本部第1ネットワークソフト設計部担当部長の吉村誠氏)という。また、業務をモデル化することで、ビジネスプロセスの整理することで、ルール変更にも柔軟に対応できるようになるのである。
この活用方法では、処理した案件の一覧表示や送信ログの案件ごとの処理状況を表示、確認することができる。この機能を使うと、「いつ、誰が、何をしたのか、ログを取れる」(吉村氏)ことで履歴管理と証跡管理を果たせることになる。これは業務の可視化を進めると同時に、現在注目を集めている内部統制を支援できるという効果をもたらす。
このように日立が提供するEURは、定義開発という入り口から、出力・配布という出口、そしてその途中経過であるワークフローまであらゆる段階をカバー、同社ならではの総合力を示したソフトウェアになっていると言うことができるだろう。