HPETタイマは物理アドレス空間に存在しなければならないというメッセージ

OSSメッセージペディア

2008-03-07 15:00

HPET timers must be located in memory.

対処

HPETを利用する必要がある場合はBIOSがHPETに対応しているかを確認する。HPETに非対応である場合にはBIOSを更新することで対応できるか否かを確認し更新で対応できる場合にはBIOSの更新を検討する。またBIOSのHPET関連設定は正しいかを確認して誤りがあれば修正する。本メッセージを出力するようなカーネルの修正情報がないかについても確認して修正パッチがある場合には適用を検討する。一方、HPETを利用する必要がない場合は、ブートパラメタclockを用いてHPET以外のタイマの利用をカーネルに指示することができる。ブートローダにgrubを利用していて、PITを利用する場合の設定例(/etc/grub.conf)を以下に示す。


title Red Hat Enterprise Linux AS (2.6.9-34.ELsmp)
        root (hd0,0)
        kernel /vmlinuz-2.6.9-34.ELsmp ro root=LABEL=/ rhgb quiet clock=pit
        initrd /initrd-2.6.9-34.ELsmp.img
説明

HPET(High Precision Event Timer)タイマは物理アドレス空間に存在しなければならない。

HPETタイマの情報をもつHPETテーブル(HPET description table)とHPETのタイマレジスタはBIOSにより物理アドレス空間にマッピングされているにもかかわらず、HPETテーブル上にある「HPET テーブルとタイマレジスタの配置されている空間の種別を示すフィールド」には物理アドレス空間でない場所(I/Oアドレス空間など)に存在していることを意味する値が格納されており、フィールドの値が不正である(「その他」の項目参照)。

このフィールドの情報はBIOSが準備したものであるため、原因としてはBIOSの不正動作が疑われる。またカーネル自身の不具合のためにフィールドの内容が壊された可能性もある。本メッセージが出力された場合、以後の処理でHPET以外のタイムソースが選択されてHPETは利用できない。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]