#6:仮想アプライアンスがすごい!
仮想アプライアンス(VA)は、仮想化環境の一般化とともに築き上げられてきた新世界を完成させるものである。VAモデルとは単に、最初から特定の機能一式を提供することを目的として作られた専用の仮想マシンのことである。VAは、DHCPの役割を果たさせたり、仮想環境におけるチャージバックを可能にしたり、イントラネット上でWikiサーバとして機能させたりする他、多くの目的で利用することができる。VAは現在、VMware以外にも、「Citrix XenServer」を始めとするその他の仮想化プラットフォームへのサポートを充実させつつあるため、VMwareの「Virtual Appliance Marketplace」に相当するものが登場することになるはずだ。
多くの仮想マシンは、オープンソースアプリケーションと無償のOSとともに提供され、無償で利用できるようになっている。こういったVAモデルは、ライセンスやハードウェアのコストを増加させることなく、特定の機能をあなたのインフラ上で実現するうえで、大いに役立つ存在となるはずだ。また、多くのVAは無償の仮想化製品と連携できるようになっているため、あなたの組織における仮想化システムでは高価なハードウェアリソースを使用することなく、可用性を確保することもできるのだ。
#7:仮想化はデスクトップにもメリットをもたらす
似たような設定のデスクトップが数多くある?それならば、デスクトップの仮想化を検討してみてはどうだろうか。こういったソリューションを採用することで、管理者はインストールしたものや、ハードウェアのアクセス権限、ネットワーク接続について、よりきめの細かい管理を行えるようになる。また、デスクトップの仮想化を行うことで、元のイメージに戻すことも簡単に行えるようになる。システムのイメージを元に戻したり、個人の設定を復元する際に、悪戦苦闘する必要がなくなるのだ。
デスクトップ仮想化パッケージのなかには、ストレージを効率的に管理できるものもある。仮想デスクトップを1000台のコンピュータに提供するという作業を想像してみてほしい。この場合、仮想化パッケージは、すべてのコンピュータそれぞれに対して基本となるインストールイメージを提供するのではなく、ストレージ中の変更点のみを管理することになるのだ。たいていの状況において、こういった変更点とは単に、プロファイルや、その時点におけるデータとなるはずだ。つまり、仮想化された1000台のデスクトップをバックアップするために必要となるストレージは、ホスティングしているシステムの数と比較すると非常に小さな容量のもので済むのだ。