Microsoftは米国時間4月8日、6件の緊急のパッチを含む10件のパッチを公開した。6件の緊急パッチは、Vista、Windows Server 2008、Internet Explorerに関するものだ。
以下では緊急のパッチをCVEごとに挙げる。
CVE-2008-0083:Windows VistaとWindows Server 2008を対象としている。Microsoftは次のように述べている。
VBScript および Jscript スクリプト エンジンが Web ページのスクリプトをコードする方法にリモートでコードが実行される脆弱性が存在します。この脆弱性で、ユーザーが特別な細工がされたファイルを開いた場合、または特別な細工がされたスクリプトを実行している Web サイトを訪問した場合、リモートでコードが実行される可能性があります。ユーザーが管理者ユーザー権限でログオンしている場合、この脆弱性で攻撃者が影響を受けるコンピュータを完全に制御する可能性があります。攻撃者は、その後、プログラムのインストール、データの表示、変更、削除、または完全なユーザー権限を持つ新たなアカウントを作成する可能性があります。コンピュータでユーザー権限が低い設定のアカウントを持つユーザーは、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりもこの脆弱性による影響が少ないと考えられます。
Symantecがこの脆弱性を報告した。
CVE-2008-1086:このパッチは、ActiveX Kill Bitに関するセキュリティホールに関するもので、Windows 2000、Windows XP(多くのバージョン)、WinodowsServer 2003(多くのバージョン)、Vista、Windows Server 2008を対象としている。Microsoftは次のように述べている。
ActiveX コントロールの hxvz.dll にリモートでコードが実行される脆弱性が存在します。攻撃者は特別な細工がされた Web ページを作成することにより、この脆弱性を悪用する可能性があります。ユーザーが Web ページを表示すると、この脆弱性により、リモートでコードが実行される可能性があります。この脆弱性が悪用された場合、攻撃者がログオンしたユーザーと同じ権限を取得する可能性があります。
iDefense VCPがこの脆弱性を発見した。
CVE-2008-1085:Microsoftは次のように述べている。
Internet Explorer がデータ ストリームを処理する方法が原因で、Internet Explorer にリモートでコードが実行される脆弱性が存在します。攻撃者は特別に細工された Web ページを作成することにより、この脆弱性を悪用する可能性があります。ユーザーが Web ページを表示すると、この脆弱性により、リモートでコードが実行される可能性があります。この脆弱性が悪用された場合、攻撃者によりログオンしたユーザーと同じ権限が取得される可能性があります。
主に複数のプラットフォーム上のIE 6とIE 7がこの問題の影響を受けており、特にVistaとWindows Server 2008が多い。Secuniaがこの脆弱性を発見した。
CVE-2008-1088:Microsoftは次のように述べている。「Microsoft Project が特別に細工された Project ファイルを処理する方法に、リモートでコードが実行される脆弱性が存在します。攻撃者は不正な形式のファイルを作成して、電子メールの添付ファイルとして含んだり、または特別に細工した Web サイトや侵害された Web サイトをホストすることにより、この脆弱性を悪用する可能性があります。」
韓国のNational Cyber Security Centerがこの脆弱性を発見した。この問題はMicrosoft Project Server 2003、2007、Portfolio Server 2007およびProject Server 2007に影響がある。
CVE-2008-1083とCVE-2008-1087は、それぞれGDIがEMF画像ファイルの整数を処理する方法と、ファイル名パラメタを処理する方法に関する脆弱性だ。iDefense Labs、Zero Day InitiativeおよびSkyReconがこれらのセキュリティホールを報告した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ