#6:用途
現実を直視しよう。コンピュータを使う目的は人それぞれだ。マルチメディアが必要な人もいる。サーバが必要な人もいる。開発環境が必要な人もいる。文章を書いたりウェブを閲覧するためのシンプルなワークステーションが必要だという人もいる。そして、こういったニーズそれぞれに対して、適したLinuxディストリビューションというものが存在しているのだ。ヘッドレスサーバが必要だって?じゃあUbuntu Server Editionを試してみてほしい。マルチメディアがあなたの目的だって?それであれば、StartCom MultiMedia Editionを検討してみてほしい。(オフィススイートや電子メール、ウェブを利用する)平均的なユーザーであれば、どんなディストリビューションを選んでもよいだろう。
#7:ハードウェア
ここはちょっと厄介なところだ。先に述べたように、あなたの使っているハードウェアによってドライバが決められてしまうこともあるからだ。しかし、それだけではない。ハードウェアとの親和性が高いことで知られているディストリビューションもあるのだ。例えば、ハードウェアの検出性能や設定性能(インストールの容易性も含めて)の高さで選ぶのであれば、PCLinuxOSが最高レベルの選択肢となるだろう。また、ワイヤレスを基準にして選ぶのであれば、UbuntuやMEPIS、SUSEが選択肢となるはずだ。
#8:ノートPCでの使用
ここもまた厄介なところだ。ワイヤレス機能とグラフィックス機能を引き出す(#7を参照)だけではなく、あなたのPCのハイバネーションが機能するようにもしなければならないのだ。これは、現代のLinuxではまだ荒削りな面が残っているところである。あなたの採用するディストリビューションで、あなたのノートPCがうまくサスペンドしたりハイバネートしてくれるかどうかは、運まかせという一面もある。最善策は、Googleを使ってあなたのノートPCのメーカーとモデル、および「Linux」と「サスペンド」を指定して検索し、どのディストリビューションがあなたのPCに最適であるかを見つけ出すことだろう。
ノートPCのワイヤレス機能については、さまざまな試行錯誤が必要となるだろう。しかし、ここで役に立つヒントを紹介しておこう。Exaltのようなツールのことは忘れ、まずWicdを試してみてほしい。このツールは、ワイヤレス認証のさまざまな形式をうまく取り扱ってくれるはずだ。