Microsoftはこの数年間、Salesforce.comと直接対決するホステッドCRMサービスのことを誇らしく語り続けてきた。しかしこのサービスは、米国時間4月22日になってようやく一般に提供され始めることになった。
Microsoftは今や、同社がホストする「Dynamics CRM Online」サービスから「Early Access」のラベルを取り払った。Microsoftは22日から、ホステッドサービスの2バージョンを提供する:「Dynamics CRM Online Professional」と「Dynamics CRM Online Professional Plus」である。(この2サービスの相違点は、20ドルの価格差があるという以外には、Plusバージョンではオフラインデータシンクと拡張ストレッジが提供されるという点がある。)
Dynamics CRM Onlineは以前、「Dynamics CRM Live」と呼ばれていた。Microsoftは「Microsoft Exchange Online」や「Microsoft SharePoint Online」といった同社が管理する他サービスと調和させるために、このサービスの名称を先月変更している。
MicrosoftはDynamics CRM OnlineのProfessionalバージョンを導入価格として、1ユーザーあたり1カ月39ドルで提供する(このオファーは2008年末まで継続する)。Professional Plusバージョンは、1ユーザーあたり1カ月で59ドルとされる。
Microsoftによると、500人以上の顧客と200人以上の再販業者が同サービスのProfessionalバージョンを過去6カ月間にわたりテストしてきたという。
ZDNetのブログ仲間であるJosh Greebaum氏が先週指摘したとおり、MicrosoftはOracle、Zoho、そして他のホステッドCRMベンダーと競合する一方で、Microsoft(とSalesforce)はホステッドCRM分野はMicrosoft対Salesforceの対決の場とみるであろう。そしてMicrosoftは伝統的に業務用ソフトウェアにおいて実施してきたと同様に、低価格と高ボリュームを第1の利点として強調するだろう。Microsoftはまた、Salesforceと比べて強い点として、なじみ深いOfficeのユーザーインターフェースとそのパートナーのネットワークを宣伝している。
(Microsoftのホスティングパートナーの多くが、Microsoftが全ての規模の企業に同社がホストするバージョンを販売し始める判断を下したことをさほど有り難く思っていない。しかしこの動きはCRMを提供する再販業者の間ではさほど問題視されていないようだ――これはおそらくMicrosoftがCRMパートナーに対し、顧客契約が存続する間は、全てのDynamics CRMの販売について10%の割引を提供しているためだ。)
MicrosoftはCRM Onlineサービスで近いうちにSalesforceに追いつき、それを追い越すことができるか?今にわかることだろう。Microsoft CRM Onlineのテスターでベータリリースの体験について議論に加わりたい人はいるか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ