GoogleとYahooは、4月に2週間行なった検索広告の試験導入が成功だったと発表したが、この限定的な提携でさえ、Microsoftからは独占禁止法に抵触するとの反発を招いた。
Googleは検索分野で他を大きく引き離している。Hitwiseの調査によると、Googleは5月に米国での検索市場でシェアを68.29%に伸ばしたが、YahooとMicrosoftの両社ともシェアを落としている。
検索が多くなると広告の表示される機会が増えることになり、広告主は魅力的な表示場所を選べるようになる。またGoogleは、1クリックあたりの売り上げの増加を狙って、特定の検索クエリに関連する広告だけを提供するという方向に積極的に動いている。
GoogleとYahooの提携の話は、MicrosoftがYahooを買収しようと動いていた時期に浮上し、Yahooは決算内容の改善に向けて強い圧力を受けた。しかしMicrosoftとの間では、全面的な買収も限定的な提携も、もはや選択肢にないようだ。
Yahooは同日、Microsoftとの交渉が終了したことを発表し、Microsoftが当初の提示額1株あたり33ドルでもYahooを全面的に買収する意思がないことを明らかにした。Yahooの株価は10%以上にあたる2.63ドル下落して23.52ドルとなった。
Microsoftは、GoogleとYahooが検索広告の試験導入を開始すると、検索広告事業におけるGoogleの独占を強めることになるとして、独占禁止法に抵触する懸念を示した。これに対してGoogleは、オンライン広告市場において検索広告はほんの一部分にすぎず、グラフィカルな「ディスプレイ」広告においてはYahooが首位にいる、と反論していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ