日本オラクルは6月19日、同社のPLM(Product Lifecycle Management)アプリケーションの最新版となる「Agile PLM 9.2.2.4」の提供を開始した。
「Agile PLM」は、開発プロセス管理、関連部門のコラボレーション、統合BOM(部品表)管理を行うアプリケーション。含有化学物質情報の収集と管理、RoHS規制対応や有化学物質管理を支援する「Agile Product Governance and Compliance」、製品の品ぞろえ、開発プロジェクト、職務やスケジュール、資源や成果物の管理を支援する「Agile Product Portfolio Management」、主要なCADアプリケーションとのデータ連携を支援する「Agile Engineering Collaboration」などから構成される。最新版では、「Oracle Applications」との連携が強化されたほか、BIアプリケーションとの連携による設計情報の可視化機能が搭載されている。
業務アプリケーションとの連携については、Agile PLMと「Oracle E-Business Suite」および「JD Edwards EnterpriseOne」とのSOAによるプロセス統合が可能になった。Agile PLMの製品開発プロセスと各アプリケーションの生産管理プロセスにおける連携を容易にするパッケージ「プロセス統合パック」を順次提供する。プロセス統合パックは、オラクルのアプリケーション統合アーキテクチャを構成する要素のひとつで、業務に必要となる業務項目名とその定義、属性、関係、制約条件、拡張項目やその動作(作成、検索、更新、削除、同期)などが事前に定義されたもので、SOAによるアプリケーション連携をより容易にするという。
設計情報の可視化については、データ転送機能「Oracle Data Integrator」とレポーティング機能「Oracle Business Intelligence」との組み合わせで、Agile PLMの製品開発プロセス情報を即時にダッシュボード化することが可能になった。
Agile PLM 9.2.2.4の対応プラットフォームは、クライアント側がWindows Vista(32/64ビット)およびWindows XP(32/64ビット)、サーバ側がWindows Server 2003 R2(64ビット)。参考価格は、「Agile Engineering Collaboration」の場合、1836万円(20ユーザー)より。