#4:目標を明確にする
不明確な目標や、理解できない目標をチームが達成することは困難である。さらに重要なこととして、チームが目標の内容を理解していなければ、その目標に合意させることすら困難なのである。あなたがチームに対して何を期待しているか、彼らにきちんと理解させておくようにすべきである。さらに、目標を定量化し、期待に対する達成度を評価できるようになればなお良いだろう。
#5:チームメンバーからフィードバックを得る
チームメンバーからフィードバックを得ない限り、自身の行動がどれほどの効果をもたらしているのかや、彼らに対してどれほど明確にものごとを伝えられているのかについて、ほとんど知ることができないというおそれがある。悪い話や批判を聞いて喜ぶ人はまずいないが、もしも自らの行いに問題があるのであれば、それに耳を傾けることは重要なのである。
問題についてチームと話し合う際、問題提起を行った個人を責めてはいけない。チームメンバーの発言に耳を傾けるにあたっては、その内容や問題点と発言者個人を切り離すようにすべきなのである。同様に、チームメンバーが何か提案を行ったり、問題について議論している時には、あなたのエゴと自尊心をそこから切り離すようにするべきである。問題提起を行った個人を責めた場合、チームはあなたと率直に話すことをますます厭うようになってしまうのだ。
#6:リーダーとしてできることをチームに明確に伝えておく
あなたがリーダーとしてどこまでのことを行うのか、チームに明確に伝えておくようにすべきである。チームにそういったことを理解してもらっておくことで、彼らに嫌な驚きや失望を与えてしまう可能性を低くすることができるはずだ。
あなたが上記5番のアドバイスを受け入れ、チームメンバーと話し合った際に、いくつかの提案を受けたと仮定してほしい。そのうちのいくつかは実行可能な(つまり、あなたがその提案に沿って行動できる)ことであり、それ以外に実行不可能なこともあるだろう。このため、こういった話し合いを始める前に、あなたはチームの意見に耳を傾けるものの、彼らの提案すべてを採用できるわけではないということをチームに伝えておくのが望ましい。何も言わずとも、チームはそういったことを理解しているはずだと思いたいところだろうが、明確に述べておくことが一番なのである。また、チームの提案を採用する場合には、メンバー全員にそのことを伝えておくべきである。
#7:矛盾する行動に出ない
コンサルタントであり講師でもあるRobert Mager氏は、その著書『Analyzing Performance Problems(パフォーマンスに関する問題の分析)』の中で、報酬と罰の使い方によって人間の行動が決定されるということを論じている。同氏は特に、望ましい行動を奨励するには、そういった行動をとった際に与える報酬が必要であると指摘している。逆に、望ましくない行動を思い留まらせるには、そういった行動をとった際に与える罰が必要であるとも指摘している。信じられないことかもしれないが、人によってはこれら2つを取り違えている。あなたは親として子どもに「何か問題があったら、お父さんにでもお母さんにでもいいから相談しなさい」と言ったことがあるだろうか?そして、子どもが言われた通りにしてきた時にどういった言葉を返しているだろうか?あなたが苛立ち、「後にしなさい!今忙しいってことが判らないの?!」と怒鳴りつけているのであれば要注意だ。もしもあなたがチームに対してこのような矛盾する態度をとるのであれば、彼らにあなたの望むような行動をとらせることは難しくなるだろう。