B・ゲイツ氏、MS常任会長退任インタビュー--創業期から今後まで(前編) - (page 2)

文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2008-06-30 07:00

--ということは、あなたはそれぞれの製品グループを見て回っているのですか。

 いや、大きな会議という意味では大半は済んでいます。Windowsグループは会議を開き、「Microsoft Surface」グループも会議を開きましたが、これは単にStephen Elop氏、Craig Mundie氏、Kevin Turner氏というような上級幹部と話し合うことだけにとどまらないのです。

 実際のところ、(退任の)タイミングは非常に良好です。われわれは経営に関する検討を行ったところです。そして、7月1日から始まる次の会計年度のビジネスプランを策定しています。計画は準備万端に整っており、わたしは最後のいくつかのレビューを終えました。しかし、これは将来的にわたしがこれらのビジネスプランのレビューに参加しなくても、プロジェクトに取締役1人で取り組んでいるという理想的な例です。つまり、Steve(Ballmer氏)は、わたしが進めている作業に直接的にかかわるプロジェクトに参加するように要請するかもしれませんが、しかし、基本的にはわたしはそこには全く関与しないということです。

--検索は、あなたはいまだに非常に熱心に取り組んでいる対象だと聞きましたが。

 そうです。ただし、これは必ずしもわたしが彼らのビジネスプランのレビューに関与することを意味しませんが、わたしは彼らとの関係を築いており、ブレインストーミングを実施したり、われわれがどのようなことを選択して、それをどのように実行するかについて考えてきました。

 ご承知のように、これは画期的な仕事が1日で成し遂げられるわけではないことを示すもう1つの好例なのです。これには何年もかかります。現在、幸いなことにこうした年月の多くをわれわれはすでに検索に費やしてきました。そして、このグループは、軌道から外れないように支援したり、彼らが検討しているときには前向きなフィードバックを提供したりする現時点で真に具体的な唯一のグループです。現時点では文字通り、われわれは一部を今夏にスケジュールを組んでいますが、彼らの仕事のさまざまな側面をいつ、どのように見るかを考えると一部は秋までずれ込むかもしれません。

--これまで後じんを拝してきた企業が劣勢を跳ね返したのはいつだったと思いますか。つまり、われわれは誰もがDOSの最初のバージョンを開発していた初期の日々について聞いたことがありますが、ほかにある種の泥試合になったときがありますか。

 われわれは1980年代のどこかの時点まではあまり世間に知られていませんでしたし、わたしの好きな記事の1つでは、ソフトウェア企業が4社あり、そのいずれもそれほど違わないと書かれていました。しかし、その時点でほかの3社は長期的なものではなく、適切な人材を雇っておらず、グローバルを考慮していないとわれわれは分かっていました。

 その4社とは、われわれMicrosoft、Ashton Tate、WordPerfect、Lotusだったと思います。われわれよりも規模の大きいソフトウェア企業が多数存在しました。VisiCorpは一時われわれより規模が大きかったですし、MicroPro(「WordStar」の販売元)も一時われわれより規模が大きい企業でした。そして、WordPerfect、Lotus、Ashton Tateの3社もそれぞれ一時はわれわれよりも規模か大きかったのです。

 しかし、その取り組み方やソフトウェアに対する考え方、チップがどのように変化するか、それぞれの要素がどのように一体となるか、そしてヨーロッパなどでどのようにビジネスを行うかについての考えが、われわれは他社とは違っていました。われわれは長期的な視野を持った企業だったのです。

提供:Ina Fried

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