古いからとあきらめない--改修で新設データセンターと同レベルの「グリーン化」を目指せ - (page 2)

Elsa Wenzel(CNET News.com) 翻訳校正:川村インターナショナル

2008-07-16 08:00

 AccentureのTung氏によると、EPAが提示しているテクノロジを取り入れた新設のデータセンターでは、79%のインフラ効率化が見込まれる。一方で、古いデータセンターであっても、推奨テクノロジを導入した結果、それほど大差ない74%の効率化を達成した。

 さらにTung氏は、ITを変革しようという全体的なアプローチによって、個別にサイトを改善するよりもデータセンターの使用電力量を多く削減できる、としている。

 データセンターの効率改善には可変ファンを用いたエアフロー管理やエコノマイザー(排熱回収システム)などの導入が有効だ。また調査担当者は、統合や仮想化の推進のほか、仮想環境の管理の向上が重要であると強調する。

 「セキュリティの強化と仮想環境の最適化のための基準が必要です」と、Symantecの最高情報責任者(CIO)であるDavid Thompson氏は述べる。同氏によると、Symantecは2007年に実施したデータセンター統合で、4000万ドルの経費を削減している。

 Sun Microsystemsは、5年前には12あったデータセンターを、現在では7カ所にまで減らしている。同社CIOのBob Worral氏は、さらに今後数年のうちに3カ所に統合したいと考えている。

 カリフォルニア州の最高技術責任者(CTO)、P.K. Agarwal氏は次のように述べている。「燃料には5種類あると言われている。石炭、原子力、ガス、石油で4つ。そして、効率こそが5つ目の燃料だ」

 データセンター実証プロジェクトの最終報告書は7月11日の公表に向けて準備中である。

 この事例研究では、前述の企業および機関のほかに、Symantec、NetApp、Synopsys、米国郵政省、Digital Realty Trustの各データセンターも事例の対象として取り上げられた。また、調査には、SynapSense、APC、Cassatt、IBM、Liebert、Modius、Power Assure、PowerSmiths、Rittal、SprayCool、カリフォルニアエネルギー委員会、PG&Eが参加した。



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