ユーザー企業とSIerの“Win-Win”
もうひとつ、導入メリットとして見逃せないのが内部統制や法令順守(コンプライアンス)など、最近の企業を取り巻く課題への対応だ。
山口氏がこう言う。
「GRANDITはERPであり、データの信頼性やコンプライアンスという点ではMyC/Sより優れています。たとえば、承認経路なども設定できますし、セキュリティもきっちりとしている。30日経ったらパスワードを入れ替えるというような設定もできますから、世の中の内部統制などの流れにも沿ったソリューションだと思っています」
山口氏も久保氏も「MyC/Sは無理矢理連携している感じでした。別々に作ったものを無理矢理くっつけた感じがしたものですが、GRANDITは各システムの連携が取りやすい。やはり、統合業務パッケージとしての機能がいいですね」と、ERPに対しての高い評価を下している。
ITコストも従来と変わらないという。企業のシステム化ニーズは多様化し、今回のGRANDITへのリプレースに当たっては機能拡張もしているが、コストは同じ。ユーザーにとっては、コスト据え置きで新しい機能が使えるというメリットがあり、SIerにとってはC/S型システム特有の膨大なメンテナンス作業から解放されるというメリットがあった。
今回のMyC/SからGRANDITへのリプレースは、ユーザーにもSIerにも“Win-Win”という好結果をもたらした。
